数学の記号で「e」というものがあります。

この「e」は、「ネイピア数」と呼ばれるそうですね。

この「e」は「自然対数の底」ということ。

 

e = 2.718281828459045……

 

と、延々と続く「超越数」であり、「超越数」とは、「代数的数でない複素数」すなわち「どの有理係数の代数方程式の解にもならない複素数」のこと。

ほとんど全ての複素数が「超越数」であるということのようですが、それを証明するのは、かなり困難だということ。

ちなみに、円周率の「π」もまた、「超越数」だそう。

 

この「e」というものが、最初に発見されたのは「金利の計算」からだということ。

如何に、効率的に「金利」を取るか。

その計算の中から「e」が発見をされたそう。

 

しかし、この「ネイピア数」に「e」という記号を使ったのは、天才数学者の「オイラー」だそう。

僕が、この「e」という数に興味を持ったのは、「オイラーの等式」という不思議な式を目にしたことがきっかけでした。

 

e^iπ+1=0

 

これが「オイラーの等式」です、「ネイピア数」を複素数「i」円周率「π」乗して、「1」を加えると「0」になる。

なぜ、このような不思議な式が成立をするのでしょう。

 

この「オイラーの等式」は「オイラーの公式」から導き出されたもの。

 

e^ix = cos(x) + i sin(x)

 

この「オイラーの公式」は、「人類の至宝」と呼ばれる重要な公式で、「指数関数」と「三角関数」を結び、様々な分野で、応用されているそう。

 

この「e」という数は、「自然対数の底」や「金利」の計算だけではなく、様々な場所に登場する、不思議な数だそうですね。

その「e」に関する本。

 

 

何とか、この「e」を理解したいと思い、この本を読んでみたのですが、やはり、数学について才能の無い僕の頭脳では、何とも、理解をすることが出来ませんでした。

しかし、「e」という数が、とても、不思議な数だということは、何となく、理解をすることは出来る。

 

さて、この本の中で、唯一、僕が理解をし、面白いと思ったこと。

 

物理学の世界で「ラプラスの悪魔」というものがあります。

 

この「ラプラスの悪魔」とは、「この世のあらゆる、全てのことを把握している」という特別な存在。

そして、「もし、今、現在のあらゆる、全ての物事を把握することが出来るのなら、物理の法則に従って、これから先のことも、全て、予測をすることが出来るのではないか」という仮定的なもの。

 

さて、この「ラプラスの悪魔」は、存在をするのかどうか。

 

結論を言えば、「それは不可能だ」と、この本には、書かれていました。

 

なぜなら、この「e」が存在をするから。

 

「e」は「超越数」であり、その全てを把握するというのは不可能なこと。

この「e」に関する現状を把握しようと思えば、必ず、どこかで、数を切り捨てなければならない。

しかし、ほんの、極わずかな違いが、その後、重大な結果の違いに繋がるということは、研究から分かっているそう。

つまり、「e」の数字を切り捨てる場所によって、結果に重大な違いが出る。

そして、この「e」は、この世の、様々な場面に登場をする、不思議な数。

 

数学というものは、実に、面白いものですが、それを、ほぼ、理解できないというのは、残念。

理系の頭脳を持っている人が、羨ましいです。