個人的に、大好きな漫画があります。

それは、あらいあきさんの漫画「チュウチュウカナッコ」と「ヒネヤ2の8」の二冊。

 

 

 

タイトルは違いますが、1巻、2巻と言うこと。

 

主人公は「カナエカナコ」という女の子。

23歳ですが、まだ、子供のように幼く見える。

非常な「コミュ障」であると同時に、非常に「内気」でもある。

そして、少し、常識を外れたものの考え方をする女の子でもある。

 

そのカナエカナコ、通称「カナッコ」が、リーゼントのお兄ちゃんが店主をしているヒネヤ町商店街にある中華料理屋「福々軒」のアルバイトに応募をして来るところから、物語は、始まる。

ちょっと変わったカナッコの行動と、ちょっと変な人たちと、カナッコを見守る人たちの物語。

 

この漫画の舞台は、1979年という設定になっている。

ちょっと、レトロな雰囲気も、また、良い。

 

ネットで調べてみると、この漫画は、青林工藝舎が発行する隔月の雑誌「アックス」に不定期で連載をされたそう。

この「アックス」は、「ガロ」の後継誌ということになるようですが、非常に、特殊な形態の雑誌だったそうですね。

ネットで調べても、現在の状況が出て来ないところを見ると、恐らく、休刊、廃刊になっているのでしょう。

「ヒネヤ2の8」の著者の後書きには、もう少し、物語は続くように書かれていますが、続刊は、出ていないよう。

 

今は、本が売れない時代。

漫画家、作家は、プロになると「売れるもの」を書かなければならない訳で、自分が好きなものだけを描く訳には行かない。

この本の著者である、あらいあきさんもまた、自分の現状を、本の後書きに記していますが、なかなか、厳しいのだろうということは、よく分かる。

 

この本のような漫画は、メジャーな雑誌での掲載は、まず、無理なのでしょう。

 

自分の「書きたいもの」と「売れるもの」を合致させることは、なかなか、難しいということ。