坂田靖子さんの漫画「伊平次とわらわ」。

とても、面白い漫画です。

 

伊平次は、墓場の外れに住んでいる。

墓守なのだが、たいして仕事もないので、ヒマだった。

 

と、言う冒頭から、物語が始まるのですが、伊平次は、全く、ヒマではない。

 

伊平次は、普通の人には見えないものが見える。

それは、幼い頃から、墓場の近くに住み、墓守をしているからだろうと本人は思っている。

化け物、物の怪が、伊平次に近づいて来ることは、日常茶飯事。

伊平次にとっては、むしろ、それが日常で、彼らの相手に、忙しい。

 

そして、伊平次と一緒に暮らすことになる「わらわ」ですが、17歳で亡くなった中納言の姫の魂が、野良犬に憑依したもの。

しかし、本人は、自分が死んでいることも、今は、犬であることにも自覚が無い。

我がままな中納言の姫のまま、伊平次と同居をすることになる。

この「わらわ」もまた、伊平次を困らせる忙しさの原因の一つ。

 

 

 

 

坂田靖子さんの絵柄が、ほのぼのと、面白いので、気軽に、楽しく読むことが出来ますが、リアルな画風で、真面目に描くと、結構、怖いお話にもなる物語だと思います。

子供向けアニメにでもすると、結構、面白いものになると思うところです。