これまでに読んだ外国人の小説の中で、最も、面白いと思ったのが、ミハエル・エンデさんの小説「はてしない物語」と「モモ」の、二つの作品。
この二つの作品は、小説というよりも、児童文学ということになるのかも知れない。
児童文学とすれば、読者の対象は、基本的には、子供で、内容が、面白く、分かり易いのは、自然なこと。
まずは「はてしない物語」。
主人公のバスチアンが、偶然、手にした「はてしない物語」という本。
バスチアンは、この「はてしない物語」を夢中で読んでいるうちに、ついに、その物語の世界に、本当に、入り込んでしまうことになる。
物語の世界「ファンタージエン」の中に入り込んだバスチアンは、その世界で、思い通り、縦横無尽に活躍をすることになりますが・・・
この「はてしない物語」は、映画にもなりましたよね。
1984年の映画「ネバーエンディング・ストーリー」。
リマールの歌う主題歌は、有名ですよね。
当時、LPのサントラ盤を持っていたのですが、CDの時代になり、LPが聞けなくなってしまったので、手放してしまった。
今から思えば、残念。
そして、「モモ」という作品。
この「モモ」という作品は、「はてしない物語」が、素直に、面白さを感じられるのに対して、非常に、不思議な作品になっている。
果たして、この作品を、子供が読んで、理解をし、共感をすることが出来るのかと思うところ。
テーマになっているのは、「時間」ですよね。
「時間」に追われる人たちが、「時間」を節約しようとして、ますます、「時間」に追われ、「時間」が、無くなってしまう。
これは、日々、仕事に追われている社会人なら、納得をし、共感が出来るでしょう。
しかし、「時間」が十分にあり、未来も長い子供たちに、これを理解することが出来るのかと思うことろ。
僕が通った大学では、一般教養の科目の中に、この「モモ」をテキストに講義をするものがありました。
当時、まだ、この「モモ」を読んでいなかったので、全く、興味が無く、履修をしなかったのですが、今から思えば、講義を聞いてみたかったと思うところです。