読みやすく、面白く、分かり易い小説を書く作家として、筆頭は、個人的には、遠藤周作さんではないかと思います。

遠藤周作さんは、自身、キリスト教徒であり、キリスト教をテーマにした小説も、たくさんあります。

 

代表作は、やはり「沈黙」でしょう。

江戸時代、日本では、キリスト教徒は、厳しく、弾圧を受けていた。

なぜ、神は、弾圧を受けるキリスト教徒たちを救ってはくれないのか。

神とは、一体、どういう存在なのか。

 

 

そして、キリスト教を通して、宗教とは何か、と、言うことをテーマにした晩年の作品である「深い川」。

 

 

また、「沈黙」と並ぶ、代表作「海と毒薬」。

この作品は、太平洋戦争中、日本で行われたB29の搭乗員だったアメリカ人の生体解剖事件をモチーフにしたもの。

ここにも、キリスト教が、関わって来る。

 

 

そして、イエス・キリストとは、どのような人物だったのかということをテーマにしたのが「死海のほとり」。

 

 

遠藤周作さんは、歴史を舞台にした小説も、多く書いている。

そして、そこにも、キリスト教がテーマになる。

 

江戸時代の初め、仙台藩主伊達政宗が、スペインに派遣をした「慶長遣欧使節」をテーマにした「侍」。

個人的に、遠藤周作さんの小説の中で、最も、面白いと思った作品です。

 

 

また、同じく、江戸時代の初め、タイに渡り、活躍をした山田長政をテーマに、同時期に生きていたペトロ岐部という信仰に燃えた日本人宣教師の生き方を絡めて、生きる価値を考える「王国への道」。

 

 

そして、これもまた、代表作の一つ、と、言うことになるのではないでしょうか。

ハンセン病と診断された純真な女性を主人公に、健気な女性の姿を描く「私が・棄てた・女」。

 

 

もちろん、キリスト教が関わらない小説も、たくさん、あります。

その中でも、個人的に大好きな小説が「彼の生き方」。

喋るのが苦手な主人公が、猿の生態の研究に打ち込む姿を描く。

 

遠藤周作さんは、エッセイも有名ですよね。

 

 

 

 

 

 

 

 

他にも、面白い作品が、たくさんあります。

遠藤周作さんのキリスト教観には、否定的な意見もあるようですが、個人的には、納得の出来るところも多い感じです。