「敵か味方かカウボーイ」
というのを見て、すぐにピンときた人は
「ダウンタウンのごっつええ感じ」を見てた人ですね…。
えーっと、その前に。
突然ですが
RAS というのをご存じでしょうか。
脳幹にある「網様体」という
神経の集まりのことをRASというそうです。
このRASは
「脳に入るほとんどすべての情報を中継している」そうで
・睡眠・呼吸、心臓が一定のリズムで動くのも、体内の老廃物が排泄されるのもすべて、RASの働きがあるから。
・行動する意欲(おなかが空いて「食事にしよう」と思うなど)もRASを経由している。
(人間の意思決定と行動にもRASがかかわっている、ということ)
こちらの本を読んで詳しく知りました。
以前、『話を聞かない男、地図が読めない女』
という本がベストセラーになったのを
覚えてらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
その作者であるアラン・ピーズ&バーバラ・ピーズ夫妻の本です。
何か特別な物事に関心があるとき、それに関係する情報が、ぱっと目に飛び込んできたりするだろう。
それもRASのなせるわざである。
今、この瞬間。
自分の居る空間に意識を向けてみたとき
様々なものが目に入るし
いろんな音が聞こえるし
においがしたりする。
気温を肌で感じ取る。
そうやって五感を使い、
「その場」を感じ取っていますが
意識できるものは限られています。
イヤホンの音に集中していると
向かいの席に座っている人が男性か女性か
服の色は何色か、さらに
窓の外を通り過ぎる風景の一つ一つ、等々…
目に映る全てを
後から正確に思い出すことは不可能ですよね。
向いに座る人が「初恋のアノ人にそっくり!」だったり
持ってるバッグが自分と全く同じものだった…とかいう場合
ついついその人に目がいって
五感を通して無数に入ってくる情報のうち
どれにフォーカスするか。
それを自動的にふるいわけているのが
RASである、ということです。
世界はひどいところで、人々は悪意に満ちている」という考えに取りつかれたとしよう。
すると、テレビをつけたり新聞を読んだりするたびに、悲惨 なできごとや人の死、戦争のニュースばかりが目に入るようになる。
それを見て、あなたが喜ぶかうちひしがれるかは、RASは気にしない。
ただ、あなたの頭のなかを占めている考え方や信念に沿って、それに合う情報だけを外部から見つけ出してくる。
何か望まないもののことばかりを考えつづけていると、その望まないものにあなたの意識が向くように、RASをプログラミングしてしまうことになる。
望まないものばかりが目に入ると、自分がひどい状況のなかでの闘いを強いられているという強迫観念におそわれて、苦しむことに なりかねない。
自己啓発関連や、スピ系でも
「思考の現実化」とか
「誰でも自分の見たいように世界を見ている」
といったことが言われていますが
それを脳科学的も説明できる、ということが書かれています。
逆に、「望むことばかり考え続ける」ことで
望むものに自分の意識が向くように(結果的に望む現実にシフトする方向に)
RASを再プログラミングすることができる、ということです。
よく聞く「引き寄せ」の法則なんかも「そういうこと」である、とのこと。
どうやって「望ましい方向」に意識を向けるのか。
この本も含め、自己啓発や精神世界の本やネット情報で
色々な方法が紹介されているので
それぞれ自分の好みの方法を採用するのが一番だと思いますが
いずれにせよ、自分の内側と向き合って
「望ましい方向」に意識を向けるのを妨げる原因になっているものを
解消していくことなのかな…とは思います。
「望まないこと」つまり「嫌な現実」をなくしたいと思ってるつもりでも
そういう現実が起こるということは
潜在意識にはそれを望む何かがある…ということですから。
「こんなこと(例えば不幸)になったら絶対イヤ!」
↕
「こんなこと(不幸)になるに違いない!」
こういうふうに対極のエネルギーがセットになってるので
じゃあ、どうして「絶対イヤ」と思うのか、
過去のトラウマか、子どものころに植え付けられた固定概念か。
浮かんでくる感情は
被害者意識か、罪悪感か、劣等感か、孤独か…。
そうやって、地道に内観して「意識」を変えることが
つまり脳幹のRASを変えるということなのかな…と思ったりしました。
そんな、RASのことを思い出したのは、先日の記事
を書いてから、今日また
「善と悪」について考えさせられる情報が目についたからなんです。
まさに、
RASは
あなたの頭のなかを占めている考え方や信念に沿って
それに合う情報だけを外部から見つけ出してくる。
みたいな(笑)
その出来事というのは、さきほど。
ヒノデさんが見てたテレビがきっかけでした。
『スターウォーズ最後のジェダイ』がお気に入りのヒノデさん。
今日も録画を飛ばし見(←)してたのですが
ふと、その一部分に目が留まりました。
(ここからちょっとネタバレ注意)
スターウォーズというと、
ジェダイや共和国、レジスタンスなどの善玉と
帝国軍&ダースベイダー(暗黒面)の悪玉の争いですね。
今回、レジスタンス(善玉)の工作員の男女二人(フィンとローズ)が
人探しのため、とある惑星に潜入するんですが
ミッションコンプリートする前に捕まって牢に入れられちゃうんですね。
その牢の中で会った胡散臭そうな男、
探してた人とは全然関係ないんだけど、
探してたスキルを持ってる人だった。
それは、コード破りの技術なんですが…
つまりハッカーみたいな感じだと思います。
敵の戦艦から味方を逃がすがめに必要な技術。
それを、持ってる人だった。
でも、牢に入れられてたわけだから、
間違いなく「なんかやらかした」わけで
見るからに「ならず者」臭がプンプンします。
でも、結果その彼のおかげで、捕まってた惑星から脱出できるんですが
脱出に使ったのは「盗んだ宇宙船」。
そして、その宇宙船の持ち主は、どうやら「武器商人」。
人を殺す武器を売って金儲けした「銀河のクズ」だ、と。(ローズ談)
その宇宙船の中で、善玉代表のフィンが
「まあ、盗んだのは悪いやつからだし。良いヤツを助けた」
と、つぶやく。
そこで、コード破りが得意ないかにも「ならず者」風の
胡散臭い男が、言う。
「(この船の)持ち主は武器商人。
世の中はカラクリに満ちている。深入りせず、気楽に生きろ」
なーんてことを言ってたわけです。
そして、この胡散臭いおじさん、
もう一人の善玉ローズの「命よりも大切なネックレス」が
値打ちものの貴金属で出来てることを見抜いて
報酬として「よこせ」と要求して取り上げたものの、
コード破りの際、その金属をちょこっと使用してから
ちゃんと彼女に返してあげる…という、イイ人っぷりを発揮した直後
「そりゃあ、状況が変わりゃあ、取引相手も変わる」
と言い放ち
寝返って、敵から大金と宇宙船をもらって去っていっちゃうんです。
「いいやつとか悪いやつとか、どうでもいい」
「世の中はカラクリに満ちている」
というのを体現してくれちゃってました。
「敵なんていなかったんだ!」という
みんな仲間!的なお花畑展開(まァ子ども番組だし)でしたが
さすがスターウォーズは甘くない。
「敵なんてどこにもいない」ではなく
「味方なんてどこにもいない」と思い知らされる。
…そんなことを考えていて、
思い出したのが、「敵か味方かカウボーイ」だったわけです。
(冒頭に戻る)
松ちゃんがカメラ目線で
「敵かな 味方かな」
と言いながら
したり顔にニヤリと笑う(…そんな感じだったと思う)のを思い出しながら
この記事を書いていたら
スターウォーズを見てたはずのヒノデさんが
今度はトイストーリー3を見始めた。
「じゃあな、カウボーイ」って、
そういえばウッディ、カウボーイだったな。
RASキター(笑)
RASは
あなたの頭のなかを占めている考え方や信念に沿って
それに合う情報だけを外部から見つけ出してくる。
ピタゴラといい、スターウォーズといい
今の私は「善」と「悪」とか
「敵」と「味方」とかの両極端について
フォーカスしちゃってるんでしょうか。
それにしても
同じ「敵も味方も関係ない」といっても
・敵も味方もなく、みんな仲間(ピタゴラ)
・敵だろうが味方だろうが、他人はアテにできない(スターウォーズ)
という、真逆の立ち位置があったんだな、と
思い至りました。
そして、「お花畑」も「他人はアテにしない」も
どっちも両極端であり、
目指すところは
とにかく、どんな物事に関しても
やっぱりニュートラルなんだ…ということ。
いずれにせよ、自分が何を意図するかによって
RASがフォーカスするものが変わってくるっていうので。
とりあえず、
自分をご機嫌にしてくれる情報が集まってくるように
RASをプログラミングしていこう、と
改めて思った次第です。
おまけ。
さらに、その後。
夕飯の準備してたらヒノデが突然
「カウボーイ!」と叫ぶので
びっくりして見に行ったら…
今度はスポンジボブの録画でした(^-^;
ヒノデさんに「敵か味方かカウボーイ」の話はしてないんだけどな…。
ていうか、私のRASよ。
「カウボーイ」にフォーカスしてもらっても
それほどご機嫌にはならないんだが…。
明日はもうちょっと、ゴキゲンなやつでよろしく頼みます…。