上巻同様、通常よりも速いペースで読み終わりました

下巻も上巻以上に胸糞悪い、

しかも桐野夏生氏には申し訳ないがものすごく後味の悪い最悪な結末でした

 

だけど途中で本を投げずに最後まで読み進んだのは

実際の殺人事件被害者がモデルになっていたという事実と

登場人物の考えが非常に興味深かったから

 

大企業で働くキャリアウーマンの女性

世間ではちやほやされない年になり、お金と自分の尊厳を求めて夜の仕事、

しかも一番危険と言われる立ちんぼに手を染める

 

一方で絶世の美女を妹にもつ女性の、コンプレックスと女性としての諦め

そして他人を見下すことで自分の尊厳を守ってきた人生

 

女性の見栄とか、意地とか、コンプレックスとか

醜い部分が存分に露見した人物像に嫌悪感しか覚えない作品でした

 

でもそこでふと考えるのです

なぜ彼女は自分の尊厳を確認するために体を使ったのだろうと

なぜ男性に求められることでしか自分の立ち位置を確認できないのだろう

なぜそれほどまでに他人と比較することが重要なのだろうと

 

今、日本でルッキズムが深刻な問題になっているとYouTubeで知りました

普通の若い女性がホストクラブに貢ぐために平気で立ちんぼをしているというニュースも目にしました

 

なぜそのままの自分を受け入れ、己と向き合えない人がそれほどまでに多いのか

なぜ他人からの承認を貪欲なまでに求めずにいられないのか

なぜ自分を見失うほどに執着をしてしまうのか

 

これは前に倣えの日本の文化が創り出した歪みなのか

それでもSNSの弊害なのか

 

人は年齢を重ねるごとに生き方が顔に出ると言います

立ちんぼをしている若い女の子や

何度も整形を繰り返す子たち

その子たちが50代、60代になったとき

一体どのような人生が彼女たちの顔に刻まれるのだろうと考えずにはいられません

 

お口直しに次はほっこりとした本を読みたいと思います