私はここ何年か、盲導犬協会に寄付をしてきました。
その理由は、人間の為に働いて引退した犬に、
少しでもゆっくりと温かいボランティアさんのもとで暮らしてほしかったからです。
盲導犬を必要とする方がいることは知っています。
切実に願っている方もいると思います。
ただ、私自身は盲導犬を育成するために寄付をしてきた訳ではないんです・・・。
先日、盲導犬に対する記事を読みました。
駅前で夕方のラッシュ時、盲導犬を連れた男性が、
盲導犬が言うことを聞かないと、叱っていたそうで、
その扱いが酷かったという物でした。
ラッシュに盲導犬が怯んでしまったように見えたとの事で、
その扱いが目に余ったから、盲導犬協会に連絡を入れたと書いてありました。
その記事を見る前に、盲導犬が虐待されているという記事も目にしました。
それは、事実ではないと書いてあるものもあって、どちらが本当かは、
私には判断できませんでした。
そんな中で、今日、会報を読みました。
そして、私にはもう寄付をすることはできない・・・と思いました。
会報には、ユーザーの方の記事が載っていて、そこには、
平日は3時間かけて満員電車を乗り継ぎ通勤している。
人がごった返したホームでも押し流されず歩けると。
これを読んで、
あっ私には無理だ・・・と思ったのが正直な気持ちでした。
満員電車・・・これを想像すると、
とてもじゃないけど、犬にはきついだろうなぁと思うからです。
神奈川に住んでいた頃、
東京まで小田急線のラッシュのすさまじさに驚きました。
そして東京に来て、朝のラッシュのすさまじさに嫌気がさしています。
どの電車も、上り電車は特に、恐ろしいほどのラッシュです。
私は、子供でもお年寄りでもなく、成人女性です。
それでも、圧死するかもしれないという思いを、何度かしています。
通常はそこまでいかないけれど、少し遅れるとそんな状態です。
この記事に書かれている満員電車が、どれくらいのものかわかりませんが、
私の経験しているラッシュなら、ちょっとあり得ないな・・・と。
人間には労働基準法があって、労働条件が決まっています。
盲導犬には、そういうのがあるのでしょうか??
人の為なら、どんな条件でも働かないといけないのでしょうか?
そういう疑問が、頭に出てきて離れません・・・。
盲導犬は、パートナーではないのでしょうか・・・。
自分の為には、パートナーはそれほどに大変なことを
やってのけなくてはいけないのでしょうか・・・。
確かに、目の見えないつらさは私にはわかりません。
でも、そういう状況下でも犬は働かなくてはいけないのなら、
人の為ってことでそういうことをしなくてはいけないのなら、
私は盲導犬はこれ以上増えて欲しくないと思います。
結局、道具として扱っていて、パートナーとしての扱いではないと感じました。
盲導犬を貸与されているのに、通勤に3時間かける必要があるのかと。
私は、たいして調べもせずに寄付していたことを後悔しています。
もしかしたら、知らないだけで労働条件があるのかもしれません。
もしなければ、ひどい制度だとさえ思いました。
24時間、必要とあらばハーネスを付けられ仕事をさせられるのだろうか・・・。
人は幸せかもしれない。
でも、盲導犬は??
人の為に働くのが楽しみと言ったって、限度はあると思うのですが・・・。
自分が普通に暮らしたいということで、ラッシュに巻き込むのは、
どうしても納得がいきません。
私は、そういう風に扱われる犬を育成するために寄付をしたのではないのに、
結果的にそうなっていたのかと思うと、後悔でいっぱいです。
労働条件の整備を。
そうでなければ、この制度を取りやめて欲しい。
もう、私は寄付はできません。