女性の自立と、個性化のプロセス | ***Walk on the light side

***Walk on the light side

銀河に煌く星たちのように

4月から始まったNHKの朝ドラ「虎に翼」面白いですね。日本史上、初めて法曹界に飛び込んだ女性を描くということで、真っ向から女性差別に切り込む姿が描かれます。

 

日本に限らずですが、戦前までは女性の立場が非常に低く「女は無能力者」という言葉もドラマの中でくり返し使われます。

 

この時代に教育を受けた世代は、まだまだそのような傾向があるかもしれません。女性は何もしないほうが良い。賢くなりすぎない方が良い。家族のしあわせのみを考えるのが一番。

 

思えば、私はその立ち位置から180度のところにずっと立っているような気がします。

 

私の母は岩手出身で、私の生まれた50年ぐらい前は、まだまだ男性が強い土地柄。

 

私自身は横浜育ちですが、子どもの頃に納得のいかなかったことは、家の家事やお手伝いのほとんどを私がやらなくてはならず、2歳上の兄は「男の子だから」という理由で免除されていたことです。

 

私は小学校から帰ると、掃除、洗濯ものをとりこんでたたむ、お風呂掃除、米を研いで炊飯セットする、味噌汁を作る等をやっていて、母親の口ぐせは「私は小学2年生のときには家のすべての家事をやっていた(だからあなたもできて当然だ)」でした。

 

家が商売していて、家族が忙しいので、家事を手伝うことはまあ仕方ないと思うところがありました。しかし兄が何もしないで、テレビを観たり、ゲームしたりしていて、私だけがやらなきゃならないということには納得いかず「ずるい!!」「お兄ちゃんだけずるい!!」といつも訴えておりました。

 

「男の子だから」というのは、なんて合理性のない理由でしょうか。

 

 

ですから結婚したあとは、すべて平等。家事も子育てもきっちり半分ずつ……というか、むしろ「蟹座・獅子座・乙女座」という世話焼き3星座を持っている夫のほうが多めにこなす家庭となりました。安泰です。

 

私の母は「お父さんは家のことを何もしない」とよく言っていましたが「しない」のではなく「させていない」んですよね。

 

いまは、もうそのような考えを持たない人も多いと思いますが、私の世代ではまだ残っていて、家事はつい全部やってしまう…という女性もいるでしょう。

 

金星と火星で始まる男女の関係は、2~3年経つと、太陽と月の関係に移行していきます。

 

そこで大事なことは、どちらかが「男性性(太陽&火星)担当」でもう一方が「女性性(月&金星)担当」と分けてしまわないことでしょう。

 

女性蔑視の時代は、この分業制にあり、男性が社会的なことをやるので、女性は家庭的なことをするようにと分かれてしまい、「ニコイチ」でないと機能しない共依存状態を作り出したといえます。

 

生活することが大変な時代だったので、分業でどうにかやりくりしたともいえますが、社会的に活躍する女性でさえも「女のくせに」と女性性のみに生きることに従事させられたわけですね。

 

やはり、男女ともにすべての惑星を活性化させて、能動的にも受動的にもなれることが、個性化への道だと思います。何かではなく「自分」になることが求められる時代でしょう。

 

そのためにはキャラを固定化させないで、ときどき役割を交代するのがベターですね。したり、しなかったり、リードしてみたり、合わせてみたり。

 

「生きていない」自分の側面を関係性のなかでぜひ表現して、女性たちが抱えてきた、積年の苦しみを解放させましょう。