「タロットと占星術」の講座を開催していますが、先行しているオンラインのクラスでは、少しずつ小アルカナを進めています。
小アルカナはそもそもが各スートが4つのエレメントに対応していますが、さらに各数字が生命の樹のスフィアに対応するため、その惑星の意味が含まれていますね。
また、大アルカナから引き継いだ数の意味合いも含んでいるので、そのあたりまで合わせて加味すると、なかなか理解が深まります。
たとえば、ワンド(火)とペンタクル(地)の3を比較しながらみてみましょう。
小アルカナの3は、生命の樹のビナーに位置して、土星の気質を含みます。さらに大アルカナの3の女帝から、金星の意味も加えられます。
すなわち、金星の「喜びから生み出すこと」「手に入れるために前進すること」に、土星の「忍耐」や「慎重さ」が含まれることになるんですね。
それがカードの絵柄にどう表れるかというと、まずこちらがワンドの3。
ここまで旅してきた(活動してきた)青年が、海を目前にして、どうやって向こうまで渡ろうかと、立ち止まって考えています。彼の目的は海の向こうの山々。
自分の進む道を、どう切り拓いていくか……。そこで意志(火)が試されるカードです。
彼は自分の意志で歩んできたし、これからも進みたいのですね(金星)
しかし数多の選択肢から何を正解として選ぶのか、慎重さが求められます(土星)
ひとりで旅している青年は、正しい答えをみずからの直観で選び取らなければなりません。
対してペンタクルの3はこちら。
僧侶と芸術家と建築家が三人で、教会をどのように装飾するのかを話し合う姿が描かれています。精神と創造性と技術の融合です。
いかに閃きからやってきたものを、創造力を駆使してプランニングし、実際の形として作り上げていくか……実際に形にするまでが地のペンタクルのテーマであり、すべてのクリエイターが体験する「産みの苦しみ」を表しているカードでもあります。
また三者三様の意見を持ち寄っているところから、他者と協働して生み出す難しさも表していますね。それぞれの持ち味を最大に生かし合える調和点はどこなのか……それを見つけるには時間が非常にかかります。
最高に美しいものを作る(金星)ためには、忍耐と時間が必要(土星)ですね。
講座の中では、これらを題材にしながら、実際にどんなときにそれを体験して、どんな風に乗り越えていったのかといったことなどをシェアします。その過程を経て、カードの理解がさらに深まり、実際のリーディングするときの幅広さにつながるんですね。
ということで、星を加味してカードを読むのは面白いですよ!!という話でした。直近では名古屋で講座が開催される予定です。