射手座の火星入宮の話を書こうかと思っていたのですが、先に射手座水星と海王星のスクエアについて書きます。
水星は動きが速いので逆行以外の細かいアスペクトはつい見逃してしまいやすいもの。
しかし「なんだか、いつもよりカリカリするな~」といった感覚がするとき、それは「なんだかわからないけれどドキドキする」「妙に不安な感じがする」といった月による影響とは違ったところで、何か疳に触れるような、神経質になっているようなとき、水星のトランジットが作用していることがあるでしょう。
精神的な不安定さは月がもたらすものと水星がもたらすものとがあり、出生図を見ると、おおむねの傾向がわかります。
水星と海王星のアスペクトは、あらゆる情報を拾い過ぎてしまうような、繊細かつ情報過剰の傾向を作り出すでしょう。
海王星の自我を薄めて境界線をなくす作用が、水星という知覚能力にもたらされると、情報の取捨選択をしないまま、あらゆる雑音まで拾い過ぎてしまうことが起きてしまいます。
聴こえすぎる、匂い過ぎる、目がチカチカする……といった感じで、ちょっとした刺激を過剰に感じやすくなるのですね。
出生図に水星と海王星のアスペクトがある人は、そもそもがハイパーセンシティブな傾向があるのですが、そのことをどんな風にその人自身が受け止めるのかは、人それぞれ、変わります。
しかし大事なことはそれを認めて、上手に対処することですね。
現在のような水星と海王星が角度を作る時期は「1週間から10日間ぐらい」と限定的ではあるものの、少なからず、いつもより繊細になったり、ちょっとしたことに傷ついたりしやすいものです。
そのことを自覚していないと、人混みや人間関係に「なんだか、妙に疲れたな」という感じがするかもしれないですね。
射手座×魚座という、木星を強調するコンビなので、これは昔の「布団のたたき売り商法」みたいな、なんとなく雰囲気に巻き込まれて買い過ぎてしまう、食べ過ぎてしまう…といったものも生み出しやすいでしょう。
言われたことを信じてしまう。そうした方が良いと思い込んでしまう。
相手や雰囲気と同化してしまいやすい配置なのです。
火星が射手座に入って慌ただしくもありますが、いつもより余裕をもって、やさしく、ゆったりと過ごしたいときですね。
ちなみに、この繊細で敏感な配置は、アートやスピリチュアルに抜群の才能を発揮します。
アートの世界に身を投じたり、瞑想を通して自身に愛とやさしさを向けたりすると、良いときですね。自然のなかで紅葉を眺めながら、季節の移り変わりをたっぷりと味わう…なんていうことにも最高のときです。
ぜひ、火星のみならず、短いこのトランジットも意識してみてください。