土星と8ハウスの葛藤 | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

7月7日は息子の誕生日なので、いつもとは何か違うことを書いてみようかと思ったのですが、今年は21歳で。彼に対して内心、思うこともあるのですが、うまくいくことも、いかないことも、成人した今となってはもう彼の人生のものなので、私があれこれ言うことではないな……と思い、極力干渉しないようにしています。

 

21~22歳というのは、トランジットの土星が出生の土生に対してスクエアとなる、なかなかハードな時期でもありますね。土星のトランジットは、私たちに厳しい現実の中でどう生きるのかということを改めて問いただすようなところがあります。

 

初めての土星体験は、出生の土星とトランジット土星がスクエアとなる6~7歳頃が多いと思いますが、ちょうど小学生になった頃ですね。

 

幼稚園や保育園と違って、小学校に入ると急に世界が厳しくなります。時間を守ったり、45分集中して勉強しなくちゃいけなかったり、宿題もあったりして、ただぼんやりと好きなことをして遊ぶことがゆるされなくなり、いろんな秩序を学び、現実に適応しなくちゃいけないことが増えていく時期となります。

 

次の土星期は13~15歳頃。出生の土星に対して、トランジットの土星が180度になる、なかなかハードな時期ですね。

 

中学生って、ティーンエイジャーでも、とりわけハードな時期だと感じます。朝から晩まで部活や塾で忙しくなり、勉強もハードになって競争させられ、同時に自意識が目覚めてくるので同級生のあいだで比較もはじまり、人間関係のむずかしさも発生します。うまくやるために自分を隠したり、つくろったり、無理したりする時期ですね。

 

そしてその次のスクエアが21~22歳。ちょうどこの年頃に突入した息子は現在、大学3年ですが、まもなくインターンや就活が始まるようです。この社会によって容赦なく自分を分断されるように評価される時期っ­て、精神的にも現実的にも厳しいですよね~。

 

自分が何者であるのか、まだまだよくわからないのに、求められているものに自分を矯正して合わせていく時期だと思います。

 

そしてその後はお馴染みのサターン・リターン(28~30歳)ですね。この20代の土星期に自分を無理に矯正しすぎると、その反動がやってきて、心身を壊したり、人間関係がうまくいかなくなったり「このままでいいのか!?」という迷いがやってきたりします。

 

 

こうやって挙げてみるとよくわかるのですが、厳しいのは土星ではなく、この世界なんですよね。この世界、私たちの属する社会は、自由で好きに生きたい個人にとって、心地よくできているわけじゃないんですね。むしろ、社会の一員として生きるには、こういうことができないとダメだぞと、容赦なく私たちを一定の型に当てはめてきます。これは8ハウスの原理ですね。

 

土星はそこにうまく適応するために、手にした鎌で自分の一部を切り取って、呑み込んでいるわけです。そうして自分の一部を保存しておくことで、いつかもっと自分らしく振る舞える日を虎視眈々と待っているのですね。

 

社会のしくみの前に、私たちの自由意志や創造性は失われます。社会に適合する範囲を最初に狭めて、その他の部分に意志と創造性を持ち込むための闘いが、私たちが8ハウスで体験する葛藤でもあるでしょう。

 

天王星水瓶座という1996年から2003年に生まれた、過去からの踏襲をくつがえすためにやってきたような彼らが、これからどんな風に社会に向かっていくのか、興味深く見守っていきたいと思います。