世代を超えてやってくる痛み | ***Walk on the light side

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銀河に煌く星たちのように

私事で恐縮なのですが、先月11日に木星が、そして先月25日に火星も揃って牡羊座に入宮して以来、慌ただしく過ごしている日常の背後、心の深いところで何かが激しく動いているのを感じています。他にそんな人、いらっしゃらないでしょうか?

 

もしかするとこれは1972~1984年あたりに生まれた、冥王星を天秤座に持っている世代が共通して「心の深いところをえぐられている」ような感じがするのかな~とも思っています。

 

この世代の共通項として、天秤座が象徴する愛と関係性において、過去に傷つき、溜めこんできた痛みの部分に木星が触れて、変容させようとしているといいますか。

 

冥王星は、私たちがあまりにも強烈で圧倒的な出来事を体験したときに、その傷を保存する作用があります。あまりの強烈すぎる体験に、どのように反応してよいのかわからなかったとすると、その感情が扱える時期がくるまですっぽりとそこを欠落させることで、生き延びさせるのです。

 

大人になって精神が成熟し、それを十分に扱える余裕ができたときに、私たちはその痛みと感情を受け止めるのでしょう。

 

それまでは傷に触れないように、それにまつわることを避けたり、あるいは過敏に反応したりするかもしれません。

 

それは「感じること」を通して受け止められるまで、世代を超えて受け­継いで保存することさえ、します。

 

冥王星は蠍座という水の星座を支配する惑星ですから、強烈な出来事に対する解毒剤は「その強烈さを強烈に感じること」なのでしょう。のたうちまわるような激しい毒を持っているのも、解毒するのも蠍座かもしれません。

 

火星・木星という激しい星のコンビが牡羊座にやってきたことで、いま、真向かいにある天秤座の冥王星が刺激されているような気がします。

 

 

ちなみに1969~75年は天王星も天秤座に位置しており、1972~75年の団塊ジュニア世代は、まるっと「天王星・冥王星を天秤座に持つ世代」でもあります。

 

そして興味深いことに、この世代の親となる団塊世代は海王星が天秤座(1942~55年)に位置しているのですね。


1942年(昭和17年)という開戦直後から、1955年(昭和30年)というGHQが日本のあらゆる制度と仕組みを解体して引き上げるまでの期間に相当します。

 

この時期はまた冥王星が獅子座にあり(1939~58年)、獅子座を支配する太陽の中心の輝き、個々のプライドや尊厳が徹底的に破壊されて、まったく異なるものに変容させられた期間でもあります。

 

ある種、個人の意志や尊厳が奪われ、破壊されて、大きな渦のなかに降伏するしかなかった時期に生まれ、人格の基盤を構築した世代です。そこには無意識下にたくさんの痛みや惨めさ、どうしようもなさ、あきらめ、憤りがあるのかもしれません。

 

ここ数日、胸の真ん中に大きな塊のような、重さのような違和感を覚えていて、そこを掘り下げていくと「理不尽」があります。

 

それは私が幼少期~少女期に体験した、愛を寄せていた家族に対する理不尽の記憶です。「なんで、私ばっかり」「こんなにやっているのに」「いつも私だけ大切にされない」「何をしても本当に報われない」

 

しかし、それを深く感じていると、その嘆きの向こうに、親や祖父母が体験したかもしれない「信じていたのに裏切られた」「尽くしたのに全部奪われた」「我慢して耐えてきたのに報われない」「すべて与えたのに大事にされず、ないがしろにされた」という強く激しい痛みがあるようにも感じています。

 

冥王星は世代を超えた傷を、天王星は転生してなお持ち越した傷と関係するとされていますが、私と同世代の方々(団塊ジュニア+アルファ)は、そんな裏テーマにも触れる1年となるかもしれないですね。