2022年2月1日14:48に水瓶座の新月です
山羊座に4天体、水瓶座に3天体が集まるため、両星座の支配星である土星がフォーカスされます。その土星が新月となる太陽・月とぴったりとくっついて8ハウスに位置しているため、なんとなくあらゆる物事を「釘付け」にしている感じです。
チャートをパッと見たときに「だるまさんが転んだ」みたいだなと感じました。
11ハウスの天王星が早く未来に向かいたくて、新しい展開を携えて、うずうずしているのに、後ろを振り返ると、他の星たちがみんな遠くでフリーズしたかのように動かない。
おかしいな…と思いつつ「こんなこともしたいし、あんなこともやってみたいな~」と、あれこれイメージを広げて、後ろを振り返ると、ほんのちょっとだけ進んできたような気もするけれど、やっぱり、みんなフリーズして動かない。
どうしたの? なんでみんな止まっているの?
新しいこと始めたいのに。
もう、みんな、この状況に飽きているよね?
天王星が事態を変えようと訴えかけても、みんな動かない…というよりも、スローになる魔法をかけられたかのように動けない?
とまあ、そんな感じです。
ですから、次の新月(ひな祭り)までの一カ月は、物事がスローで、ゆっくり展開するような感じなんだろうなと思います。まん防の期間でもありますね。
でも一方で、このチャートを牽引する、もうひとつの星は天王星。
動きが止まっているかのように見えるけれど、内側から次々と新しいアイデアやひらめきがあふれてくる気配もしています。
天王星と土星という、ふたつの惑星は、共に水瓶座の支配星であり、神話のなかでは父子の関係にあります。
父ウラヌス(天王星)は無秩序に次々と子どもを作るものの、子どもに神界の支配権が渡ることを恐れて、生まれた子を妻ガイア(地球)の子宮に押し戻し続けておりました。
産ませないくせに、次々と子どもを作り続けるウラヌスに嫌気がさしたガイアは、不快さに耐えきれず、どうにかしてウラヌスの暴挙を止めることができないかと画策します。
それに協力を申し出たのが、末子のクロノス(土星)でした。父に代わって天の支配権を手に入れることをもくろんだクロノスは、母から鎌を受け取ると、夜這いにくる父を待ち伏せて、襲いかかり、鎌でウラヌスの性器を切り落としました。
この行為によって天と地が分かれ、時間という秩序が生まれ、そして切り落とされたウラヌスの性器から、金星アプロディーテが誕生します。
このウラヌスとクロノスの関係は、私たちに新しい物事を生み出すためには秩序と正しいタイミングが必要であることを伝えているように思えます。
ただ闇雲にどんどんやればいいというわけではなく、それには順序やタイミングを見極めなくてはいけない。
しかし愛も喜びも美しいものも、天王星からしか生まれてきません。
秩序あるターンオーバーで美しい肌が手に入るように、私たちの人生も新陳代謝することで、常に愛と歓びが満ちるのでしょう。
やがてやってくる新しいときのために、そのタイミングがきたら、すぐに動き出せるように。
計画して、創り出して、内側を豊かに満たすような時期にも感じられます。
フリーズしたかのように見える、その内側で、じっくりと美しいものが育まれて、成熟されていく冬の季節。
厳しい寒さの地中深くで、やがてくる春を待ちながら、美しい花を咲かせるための芽吹きを愛をもって育てる、水瓶座のシーズンです。