2020年12月30日12:27に蟹座の満月です
今年蟹座の満月って2度目なんですよ~。1度目は1月11日でした。土星と冥王星がぴったりと重なる直前。まだコロナの恐怖を知らず、オリンピックが開催されると信じていたウブな私たちの頭上で満月が輝いておりました
1年で随分と遠くへときたものですね。いつの間にか風の時代とやらになっているし。社会の構造は冥王星の圧力で様変わりしてしまったし。首相も変わっちゃったし。すべてをゼロ化、無効化してしまう冥王星の力を否応なしに感じた1年でした。
木星と土星が水瓶座に入ったからといって、急に性格が変わるわけではないけれど、なんとなく、あらゆることに意識が開き始めて、そしてさまざまなことからこだわりや執着が剥がれ落ちていくような雰囲気を感じています。
グレコン以降、やめちゃおうかな~、独立しちゃおうかな~、引っ越そうかな~、別れちゃおうかな~というテーマのセッションが多くて。でも同時にそこには「本当の自分ってどんな感じ?どんなやり方や生き方がフィットするの?」という考慮と共に決めるという感じなんです。過去からのパターンとかリアクションで決めるのではなく、自分を見て、感じながら、熟考するわけですね。
英語のconsider(コンシダー/考慮する)という単語の語源って、ラテン語のconsiderare(コンシダル)なんですが、これは「よく見る・観察する」という意味で、conは「共に」で、sidus(複数形sideris)は「星あるいは星座」なので「星を観察する」っていうことからきているんです。占星術の役割ってほんとにこれだな~とも思うのですが、何か決めるとき、そこに"自分"を持ちこむことですね。
それで思い出したんですけど、1999年頃でしょうか。私は当時占い館とかデパートの片隅で占い師をやっていたんですが、急にその頃から相談の内容が変わったんですよ。それまでの相談って「どうしても27までに結婚したい」とか「もっと給料の高い仕事につきたい」とか「3高の彼氏がほしい」とか、まあ、バブルの名残りを感じさせる、ある種のステレオタイプのものがほとんどだったんですね。
それが99年頃から「もし結婚するなら、私はどんな相手と、どんな結婚生活をするのが合っていますか?」とか「天職ともいえるような、本当の自分の才能を活かせることって、どんなことですか?」といった内容にガラリと変わったんです。あまりにもある時期から一斉に質問内容が変わったのがとても印象的だったので、記憶によく残っているんですけど。それが海王星が水瓶座に入った直後のことでした。まさにコンシダル。まさにアセンション。星と共に自分を生きる。
2000年のグレコンからの20年間で、私たちの個性は解き放されて、生活スタイルも働き方もパートナーシップも多様化されたわけですが、その流れがいま再び、やって来ているのを感じます。しかもね、今度は男性なんですよ。20年前そう言っていた人の大半は女性だったんですが、いまは男性です。特に子どもがいて、ローンも組んでいる、みたいな人たちが、慎重でありながらも、新しい道を探している人が多くて。すべての人の個性をすべからく開花させたいという野心をひそかに持っている私としては「いいぞ~!! みんなでコンシダルだ!!」と影からエールを送っております。
今回の満月チャートに描かれる矛盾点はやっぱり引き続き「これまでの慣れたやり方や場所に留まりたい」と「新しい生き方と方法論による保証のない道に進むこと」とのあいだの葛藤かな~と思います。
風の時代がきたと大勢の人たちがあちこちで言っていて、新しい流れがきていること、何かが変わりつつあることも実感として感じていて。
でもな~!保証のない道に飛びこむことって、地のエレメント時代200年のDNAで培われた身にとっては恐怖じゃないですか。そこには自分の古い構造のパターンに留まろうとする蟹座の月の依存心があって、だけど山羊座の太陽はそこから出て、自分の孤独や怖れとしっかりと向き合って、抱きしめ、前へ進めというのです。
ちなみに先日オンラインの研究会でマンデン占星術をやったのですが、令和という時代やグレコン、そして2021年の大きな特徴である土星と天王星のスクエアのチャートなどを、みんなで読みまくって出た結論は「結局、変わらなあかんな」ってことでした。
「みずから進んで創造的進化をする」ということがベストで。ワーストは「突然のリストラ・休業・事故・災害」となります。何かが変わろうとしているのに、それに逆らって留まろうとすると、神経にもグッと負担がかかるので要注意ですね。
人生の基盤って、変化することを前提に構造を創る必要があるんですよね。人は老いるし、人間社会は進化するし、自然は人間の想定外のことを起こすからなんですけど。変わらないことを前提に計画しちゃうと、何かあったときに苦しむことになっちゃうので、あらゆることにプランA・B・Cと選択肢を多めに準備しておくとか、あるいは何かが起きたときに速やかに方向転換することが求められるんだなあと思います。まさしく風のエレメントのやり口です。
グレート・ミューテーションって変異だから、私たちの内側でもエレメントの使い方を改めて再構築するときだなあと思います。「私は牡牛座だから地のエレメントしか使えない」ということではなく。牡牛座の人が直観が働いて、アイデアに長けていて、人に共感してもいいわけです。というか、それができるようになることが人の進化なんですよね。
2020年の終わりから2021年の幕開けは、水瓶座の時代にふさわしく、いろいろなことが想定外。ウイルスという絶対権威の前にストレスや怒りが募ることがあるけれど、そのエネルギーを自分の未熟な部分を刺激するために使えるんじゃないかな~と思います。私たちも変異しなくては。
今年も本当に各地で、ワークで、オンラインで、ブログで、お世話になりましてありがとうございました。いつもいつも感謝しかありません。
みなさま、良いお年をお迎えください。