2020年11月15日14:06に蠍座の新月です
全国の蠍座族のみなさま、お誕生日おめでとうございます!!
今年も我ら蠍座族の季節がやってまいりましたぞ。2020年は年初から、蠍の守護星である冥王星が世界の至るところにまで恐怖を撒き散らしております。満を持しての蠍座の新月は、蠍の定位置の8ハウス。蠍座増量キャンペーンですね。冥王星もセクスタイルの配置から、援護射撃してくれているし、ここはひとつ、この勢いに乗じて、さらに蠍エネルギーを地上に蔓延させて「闇をみて、生まれ変わること」をしていきましょうぞ。
蠍座って、どうしてこんなに恐れられる星座なんでしょうね。その原因の七割ぐらいは美川憲一にあるとしても、まあ、あの歌詞はあながち間違いではないと、全国の蠍座族なら知っていることでしょう。
あなたは遊びのつもりでも 地獄の果てまでついていく
思いこんだら いのち いのち いのちがけよ
おお、怖い。迂闊に手なんて出せやしない(笑)
作詞したのは女性らしいので、おそらく蠍座なのでしょうね。知らんけど。
ともあれ、蠍座の恐ろしさはその強迫性に尽きるでしょう。とにかくしつこい。一度思いこんだら命がけなわけです。いのち、いのち、いのちがけなんです。とり憑かれたかのように延々と繰り返し、その集中力とバイタリティがなかなか尽きません。良くいえば一途。悪くいえば、しつこい(笑)
旦那と喧嘩すると「ああ、いつになったら許してくれるんだろう」とか「この話はいつになったら終わるのか……」とか、よく言われるんですが
そんなの、気が済むまでだよ!
そして気が済むまでが長い。延々と長い。どれくらい長いかというと「すみません、もう2度としません」と心の底からの本気が伝わってくるまで、続きます。
これがさそりの骨頂なんだろうな~。変容する。追い詰めて、追い詰めて、深い底まで追い詰めて、そこに辿り着いたときに、スコーンと反対側に突き抜けて反転する。
それが私たちの持っている変容の力であり、闇が光と統合する神秘ってやつかもしれないですね。これを経験したいがために、蠍座族は今日も誰かを追い詰めたり、何かに追い込まれたり、強迫的に何かを一途に追い求めたりしているのでしょう。にゅ~。中途半端じゃ終われない。ロマンティックは止まらない。
タネがわかれば、蠍座もそう怖くはないですね。ストーカーのように、しつこくしつこく追いかけまわすのは、それを自分のモノにしたいからなのです。一体化したい。ひとつになりたい。自分の中心にある核を、相手の中心の核にブチこみたい。
そんなに怖がらないでくださいね(笑) これは人間の本性なのです。私たちはその本性によって誕生したのです。そうでしょう? 蠍座はそうやって自分の中にないもの、欠けているものを世界のどこかに見つけ出しては、強迫的なまでに取り込んで、ひとつとなり、みずから変容し、まったく新しいものを生み出すという人間の神秘を象徴しているんです。
コラボレーションなんていうのも、これと関係していますね。意外なもの同士の出会いが、新たなものを生み出す。ワインでいうならマリアージュ。知らんけど。
私たちの人生って、ほんと「そのとき、誰と出会ったのか」によって変わりますよね。情熱大陸です。「あの出会いが俺を変えた」んです。どんな人と出会い、そこで深く交わり、何を生み出すことになったのか。
誰かと出会ったとしても、表面的にサラッとしか付き合わなければ、たいして変わらないんです。自分の核と相手の核とが深く交わってはじめて、私たちは自分と相手の深みに同時に触れることになり、そこから新たな可能性が生まれて、自分も生まれ変わるわけですね。
人生振り返ってみたときに「あの出会いが私を大きく変えたな~」と思えるものって、いくつもあると思います。あるいは「あの出来事」でもいいんですけど、その出来事の最中に深く人と関わるっていうことが絶対に起きているはずです。強烈なインパクトをもたらす出来事によって、私たちは自分のなかのまだ見果てぬ部分とめぐり合い、そして必要に応じて、自分の生き方や価値観やそのものを変えることができるんですね。
2020年は冥王星の影響が強くって、さまざまなものが機能停止状態に陥りました。冥王星が私たちを暗い淵まで追いやるのですね。その最中に蠍座の新月を迎える私たちが、いまできることとして、新月のチャートを見ていると、ふたつあるんじゃないかと思います。
ひとつは新しい出会いによって、新しい自分の側面と出会うこと、ですね。新月チャートを見ると、例の木・土・冥のトリプルコンジャンクションが、11ハウスに入るんです。11ハウスってお友達とか共同体活動みたいなことを象徴する部屋なんですけど、ここに星がくることで、なんとなく興味のある方向性とか未来に対する理想みたいなものがガラリと変わる可能性があるんじゃないかと思うんですよね。「ああ、なんかまったく違うことをしたくなってきた」みたいな。あるいは何かこれまでやってきたことに飽きたり、もう充分だなって思ったりとか。
この一カ月はそういう意味でチャンスな感じです。新しい活動に意識が向いた人は、ぜひ新しいお友達を作ったり、新しいグループに所属してみたり、新しい仕事にトライしてみたりするといいかもしれないですね。惰性を手放して、自分の未開の可能性をひらいてくれそうな人や場所と関わりを持つことをしていくときですよ。
そしてもうひとつ、こちらが本命でもあるんですけど、自分の内側に潜り込んで、徹底的に「見る」ということです。自分のなかにあるものを全部。光も闇も思考も理想も感情も。普段見ないようにしているもの、感じないようにしているもの。
私たちの人生で一番大切なことって、自分の本質と向き合い、そこから生きることなんですけど、常日頃から忙しい現代人はロクに自分の内側を見る時間を持っていないわけです。仕事忙しいし、家事もあるし、友だちとも遊びたいし、ネットも見たいし、ゲームもしたいし。それで「ああ、このままでいいのかな」とチラッと感じたり、時々学んでみたりしても、そこでググッと内側に潜って自分を見なければ、同じパターンをぐるぐると繰り返したり、同じ思考を何度も辿ったり、同じジャッジをくり返したりするわけですね。
自分の本質と向き合って生きるっていうことは、これまで得た社会や親からの条件付けを超えるっていうことでもあるんですけど、そのためにはどんな条件付けがあるのか、自分はどんな風に感じて、どう行動しているのか、何に心が揺れて、そのときにどう対処しているのか、見る必要があるんですよ~。
いつまで見るって!? そりゃあ「すみません、もう2度としません」と心の底からの本気で思って、生き方が変わるまでですよ!!(笑)
蠍座はしつこいんです。追い込んで、追い込んで、闇の底まで追い込んで、反対側にスコーンと突き抜けて光になるまでやるんです。「もう終わりにしていい?」って、ダメですよ(笑) 逃げ出したくなったり、気を逸らしたり。諦めたり、見ないフリ、感じないフリをしたり。本気で自分を生きたいと言うのであれば、いついかなるときも目を逸らしちゃダメなんです。
まあ、むずかしいですけどね。わたしもたまに「もう何も感じなくてもいいように、あの棚の一番下の隙間で生きていく」とか言って泣いてますよ。蠍座だってくじけるんです。でもね「感じすぎて死ぬことはない」って、前にザビエに言われました。さすが土星先生(笑) はいはい、精進いたしましょうぞ。
これからやってくる例の水瓶座の時代が、自分の本質から社会に関わることが主体だというのであれば、ここでいっぺん徹底的に自分を追い込んでおくのもいいんじゃないかな、と、蠍座族としては思うのでした。