2020年4月8日11:36に天秤座の満月です
チャートを見てもらうとわかるように、太陽がほぼ天頂にあり、月がほぼ天底に位置する、真昼の満月。
4ハウスの月のテーマは「おうちで過ごそう」なので、今の状況、そのまんまですね。
チャートのはじまりのASC(上昇宮)も蟹座にあるため、支配星の月の影響がより一層強くなるときです。
いま、大きな変容の最中に立っていて、いろいろな感情があるかもしれませんが、医療現場の最前線でがんばってくれている人たちのためにも、感染者を増やさないように協力することが欠かせないかと思います。
わたしたちがいま体験していることは一過性のものではなく、これから先の社会、これからの世界そのものを変えていく、大きな出来事です。
社会が変容していくとき、わたしたちの内側でも同時にこれまで培ってきた基盤が崩れていくため、たくさんの感情が湧き上がってくるでしょう。
嘆きや不安、悲しみ、怒り……内側から突き上げてくる感情に圧到されるかもしれません。
4ハウスは自分の心の深い部分とつながる部屋でもあるので、これまで忙しい毎日の中であとまわしにしてきた自分の心と対面するタイミングがきたともいえるでしょう。
普段は社会人の仮面をつけて、しっかりと社会の一員として生きている私たちですが、その心の深い部分には、小さな子どものように、さまざまな外界の恐怖に対して、泣いて、逃げて、隠れていたい自分もいるかもしれません。
そんな自分がチラッと顔を覗かせても、いつもなら「そんな子どもっぽいことを思っても仕方ない」と無視していたのでしょう。
でもいま、内側の深いところから、さまざまな感情が突き上げてきたとしたら、そのひとつひとつを掬い上げて、聴いてあげるときです。
本当はとても怖いかもしれない。
もう、どうしていいか、わからない。
何もしたくなくて、何かをする力が湧いてこない。
そんな自分にやさしく、親切にしてあげるときです。
もし大切な友達が泣いたり、嘆いたりしていたなら、寄り添って、話を聴いてあげるように。
ただそばにいて、静かにゆっくりと、その声に耳を傾けるように。
そうすることで、さまざまなことに気づかされるかもしれません。
毎日、無理を重ねてきたことや、忙しさの中で自分を感じることやケアすることを後回しにしてきたこと。
家族にやさしく接すること。
いつでも会えるかもしれない友人に連絡せずにいたこと。
いつも会っていた友人に、とても救われていたこと。
目の前に揺れる緑がとてもやさしいこと。
頬に触れる風がとても心地よいこと。
丁寧に研いで、炊いたお米が、とても美味しいこと。
無意識の内にやっていたこと、やらずにいたこと、やめられずにいること。
当たり前にあるものの有難さと、そこにいかに無頓着でいたかということ。
このような状況になって、はじめて気づかされることがたくさん見えてくるかも しれません。
とにかく、自分の心にやさして、穏やかに、リラックスして過ごせるように工夫して。
そして何よりも大切なことは、人とつながり続けること。
おうちにいる4ハウスの満月ですが、天秤座は社交の星。
おうちで過ごす時間が長くなった分、家族や友達に連絡をして、いま自分が感じていることをお互いに話して、交流を絶やさないようしていましょう。
ずっとひとりでいると、社会から断絶されたかのような疎外感が起こりやすいのが4ハウスの月の特徴です。
ひとりで憂鬱なときはなおさら、友達にその気持ちを聴いてもらって、また相手の気持ちも受け止めて過ごすことが、深い安堵につながるでしょう。
満月の対面、天頂に位置する太陽が、自分自身の人生を見直すときだと告げています。
この騒動をきっかけに先が見えなくなってしまった。
計画していたことが白紙に戻ってしまったという人も多いかもしれません。
いま、社会は大きく変容のときを迎えているのだから、過去に立てた計画がこれから先には通用しなくなるのでしょう。
まったく新しい、まっさらなキャンバスに描くように、生き方を変えていくときです。
私たちの内側のある部分は、満ち欠けする月のように、慣れ親しんだパターンをくり返そうとしますが、私たちの本質は太陽のように、いかなることが起きたとしても、力強い意志を持って、その瞬間瞬間を創造的に生きることができます。
いまは、ひとりひとりが自分のおかれた環境において、最大にやれることにトライして、そこで見つけたこと、創り出したものを分かち合うことが大事なときなのでしょう。
会えなくてもつながることのできる、時代の恩恵に感謝をしつつ、自身の心身と深く向き合って、その本音に耳をすませて、しっかりと受け止めて。
生きている命を、愛と共に過ごす、4ハウスの満月です。