2019年12月12日14:12に双子座の満月です
木星が山羊座に入宮したあとの最初の満月は、わたしたちの知性を司る双子座。
山羊座に木星・土星・冥王星が集まることで、いよいよ、これまで培ってきたものを実践で活かすときがやってきました。
今回の満月図は、実にやる気と野心とが満ちているのを感じます。
木星が山羊座に移ってから「何か変わった」「やる気が出てきた」「ちゃんとしようと思った」という人が増えた気がするのですが、それは内側で温めてきた理想の姿を実践するときがきたからでしょう。
山羊座は、持っている資質を社会のなかで輝きと共に放つことで、ひとつの成熟を迎えるサイン。
人間は、みんなでひとつの安全な社会を創り出して、そこに守られて暮らしていると同時に、それを維持するために力を差し出して、共に支えるひとつとなる必要があります。
山羊座が象徴する「社会と個人」の関係は、そこに意義を見出すことができなければ「義務」として重くのしかかり「やりたくないけれど、仕方ない」という責任のみで、人を動かすことになりかねません。
わたしたちと社会との関係において、もっとも重要なことはポジショニングです。
どこで、どんな立場、どんな役割で働くのか。自分の質とぴったり合っているほど、深い充実感を得て、働くことが楽しくなり、もっと貢献したいという気持ちになるでしょう。
大事なことは「自分の質とのマッチング」です。
しかし、自分にばっちりと合ったポジショニングをするためには、自分のことをよくわかっていることと、そこに対して自由であることが必要です。
「なにをしたいのか、わからない」というとき、疑うべきポイントはふたつあります。
自分のことがよくわかっていないか、あるいは、わかっているのに、その声を無視しているか。
いろいろな体験が少ないうちは、自分のことがよくわかりません。
わたしたちはより多くのことを体験し、学び、出かけてみることで、自分のことがよくわかるようになるでしょう。何が好きで、得意で、夢中になれるのか……やってみることでそれらは明らかになります。
そして大抵の大人であれば、自分の好きなこと/嫌いなこと、興味あること/ないこと、得意なこと/苦手なことは、わかっているでしょう。
誰もが自分がどうしたいのか、本当は知っています。
心の真ん中に意識をおいて、深く自身のなかに「これをやっていてしあわせ?」「ずっとこれをやり続けたい?」「もっと深めたい?」と尋ねてみたら「やりたい」「やりたくない」「なんか違う気がする」といった答えが、おのずと内から浮かんでくるでしょう。
だったら、その声に従って、人生を切り拓いていけばよいのですが、その時にさまざまな「記憶」が、邪魔をするのです。
「力も才能もないのに、そんなこと、できるはずがない」「生活はどうするの?お金なくなっちゃうよ」「こんな自分を求めてくれる人なんて、いるはずがない」
慣れた安全な場所から離れるときに生じる不安と恐怖。
それを感じたくないがゆえに、本音を隠し、自分の内から湧き上がる「このままでいいの?」という「深淵なたましいからの問いかけ」を無視して、それでいて、また思うのです。
「このままでいいのかな」と。
双子座と射手座という対向するふたつの星座は、わたしたちの知性を存分に広げることを助けてくれます。
双子座がまわりで起こっている、あらゆる事実を集めてまわり、射手座がそこに理解をもたらすでしょう。
双子座が現実的かつ実用的な知識や技術のパーツを集めてくると、射手座がそれらを全体的に包括して、どのような仕組みで成り立っているのかを明らかにします。
双子座がたくさんのことを学ぶほど、射手座はそれらを適時、応用して使う方法をいくつも編み出すことができるでしょう。
わたしたちは今までも起こったことに対して、その時々に柔軟に応じてきたでしょう。
その前例を信頼して、軽やかに進むときです。
なにか不安を感じるなら、それがどこから、どんな由来でやってくるのかを見てみましょう。
その抵抗がなぜ生じるのか。
どうして内なる声を無視してしまうのか。
なぜ、たくさんの経験をしてきた大人なのに、自信を持つことが難しいのか。
自分自身にまつわる、あらゆる謎に対して、事実を集め、検証し、仮説を立てて、さらに証拠を集めることで、新たな理解を獲得できるかもしれません。
人生が進化するこのタイミングで、わたしという宇宙に潜んでいる謎を解く。
なぜ、それが起こる人と、起こらない人とがいるのか。
楽しく輝く人がいる一方で、暗く沈み込む人がいるのか。
どうして、こうした方がいいとわかっている時でさえ、それをすることができないのか。
わたしの人生に横たわるミステリー。
それを好奇心をもって、軽やかに、さまざまな局面から眺めることで、謎が解けて、その全貌が明らかになるかもしれません。
そのコツは「どうしていつも、こうなんだろうか」と疑ってみることから始まるでしょう。
探せば、見つかるかもしれない。
求めれば、得られるかもしれない。
冬の入り口の満月に、わたしがわたしを見つけ出す。
幻想を超えて、曖昧な霧のようなパターンを超えて、事実を明らかにする。
「理解」が一瞬で、世界を異なるものに変えるかもしれない、そんなマジカルな双子座の満月です。