2019年2月20日0:53に乙女座の満月です
太陽が魚座に入ってすぐに起こる乙女座の満月。
夜中の天頂に輝く冬の満月が、わたしたちの隠し持っている、さまざまな感情をざらっとすくい上げるかもしれません。
ハートの底に横たわっている、いろいろなストレスや緊張感や不安感や怖れ……。
六番目のサインである乙女座は、わたしたちの外の世界、内側と外側、そして内側の世界のバランスをとるために調律をする星座です。
わたしたちは自分の内にある能力を、外の世界でなにかしらの形として発揮しています。
所属する、それぞれの場において、何かしらの役割を持ち、持ち前の能力を発揮しているでしょう。
その時に、自分のできることよりもずっと簡単なことを求められると、そこにやり甲斐や手ごたえが感じられず、次第にそれはつまらなくなるかもしれません。
逆にずっと難しいことや、できる以上に多くのことを求められると、それはプレッシャーとなって心身を蝕みます。
乙女座はそれらを調律する星座。
自身の能力に見合ったレベルで、適度にやり甲斐を感じ。達成感や充実感を得られるように。
これは学習や仕事、家事といった毎日の生活のあらゆる場面で必要とされる「バランス」の調律です。
もし、このバランスが過度に狂ってくると、わたしたちは途端に心身の調子を崩すことになるでしょう。
そしてまた太陽の入っている魚座は12星座最後のサインであり、わたしたちが溜め込んできたものを解放する性質があります。
つまり、この乙女座の満月の時期は、魚座の太陽とともに、内側に溜め込まれた不要なエネルギーを解放した上で、毎日のあらゆる環境の中での役割を「調律する」タイミングとなるでしょう。
わたしたちは生きているだけで毎日さまざまなストレスを溜め込んでいます。
世界で生きるには、いろいろな制約の中ですばやく物事を処理し、どこでも他者と渡りをつけて、うまく適応する必要があるでしょう。
うまくいかないことを試行錯誤しながら乗り越えて、あちこちでいろいろな人たちに対して無意識のうちに気を使い、本当に思っていることや感じていることを心の中に押しとどめていることがあるかもしれません。
本当にわたしたちは、生きるだけで、すごく大変です。
毎日の暮らしの中で、目には見えない小さな小さなストレスがすこしずつ積もってくるでしょう。
それらが心に澱のように溜まってくると、自立神経を狂わせて、なかなか眠れなくなったり、わけもなく不安になったり、泣きたくなったり、動悸がしたり、偏頭痛が起こったりするかもしれません。
肩こりや腰痛や胃の重さ、生理痛といった症状で現れることもあるでしょう。
何であれ、心あるいは身体の小さな痛みや不快感は外側と内側とのバランスが崩れている合図です。
これを整えるのも乙女座の仕事。
自分の中の心と身体とマインドの調律です。
心と身体が発している声を聞き逃さないように、意識を向けて、何を訴えているのか聞いてあげること。
目には見えない小さな小さな物事に愛を向けることが今回の満月のメインテーマです。
もし、いま身体のどこかに痛みや重さを感じているなら、あたかもそこに口がついているかのように想像して、その箇所に手を当てて、何て言うのか喋らせてみてください。
「ああ、重いなあ」と言うかもしれないし「もう疲れた」と言うかもしれません。あるいは、何も言わずに静かにしているだけということもあるでしょう。
もし、あなたの大事な友達が「もう重くって、疲れた~」と言うのを聞いたら、あなたはなんて答えますか?
そんなのは「気のせいだ」と言うでしょうか。
あるいは、しんどそうにしているけれど、黙っている友達がいたら、それを無視して、見過ごすでしょうか。
おそらく、それが大事な友達であれば、あなたは「大丈夫?」「すこし休めば」「いつも頑張ってるよね」と言うでしょう。
そのように、大切な友達を扱うように、心と身体の声をもっと聞いてあげることがこの時期のわたしたちには必要かもしれません。
「どうしたい?」「どうしたら楽になれる?」と、心や身体に尋ねたら、いったい何と答えるでしょうか。
わたしたちは毎日、十分にがんばっているし、特に何もしていないという人であっても、人に気を使ったり、さまざまなことに心を砕いたりしているかもしれません。
小さなストレスが絶えず、どこかを、なにかを蝕んでいるでしょう。
わたしたちのひとりひとりが、自分にもっと愛を向けて、いたわり、その小さな声を聞いて、大事に扱うことができたなら。
世界中の人たちが、もっと自分自身にやさしく、自分の居場所と身体とを心地よく整えて、いつも機嫌が良くなるように心を砕くことができれば。
世界はさらに心地よく、愛にあふれ、人への尊重がお互いにおのずと満ちるでしょう。
世界がもっとやさしくあるために、大事な人をいたわり、思いやるように、自分自身に愛を向けていく。
大丈夫。愛してる。信頼している。
もう十分にやっている。
あなたはいつも。いつ、いかなる時も。
意識をグッと内に向けて、その心身を繊細に丁寧に調律する冬の満月です。