2018年3月2日09:51に乙女座の満月です
春分を迎える前の最後の満月。
2018年は大きな変化が予想される時代で、いろいろなことが変わりゆき、時に厳しいこともあるかもしれないけれど、だからこそ、愛とか、やさしさとか、思いやりが大切なときではないかと思います。
今回の満月図で、上昇宮は牡牛座にありますが、ここに今年の5月に天王星が入宮します。
目覚めと変化をうながす天王星によって、わたしたちの愛が、より一層、深まっていくでしょう。
この世界で出会うもの、見るもの、味わうもの、体験するもの……すべてを全身を使って、身体で歓びを感じること。
牡牛座の守護惑星は金星にあり、わたしたちが体感する愛と豊穣さのシンボルです。
愛される経験は生きる歓びであり、人生を豊かで満ち足りたものにしてくれるでしょう。
だけれども『愛されないなら、愛さない』『こうしてくれないなら、愛を返してあげない』と、もし、愛に条件をつけてしまったら、どうなってしまうでしょうか?
愛のシンボルは金星ですが、これは無条件の愛を象徴しています。
これは、宇宙に存在する、すべての粒子や原子や分子たちは、そばにあるものと結合する、ということを由来としています。
あらゆる物質は互いに惹かれ合い、おのずと、くっつく。
この宇宙的な愛の働きを、わたしたちは金星を通して体験するのです。
そう考えると、なにもできなくても、なんの役に立たなくても、あなたの思った通りじゃなかったとしても、ただこのままのわたしを、愛しているよ、と受け容れてもらうことが、わたしたちにとっての歓びなのかもしれません。
そして、そういう愛を、まず、自分自身に与えることから、この満月ははじまるのでしょう。
満月となる乙女座は、まわりから求められていることに対して、より実用的な形で応えようとする星座です。
とても有能にレスポンスする質があるでしょう。
満月図において乙女座の守護惑星である水星が、金星と共に魚座にありますが、これは物質主義を手放して、精神的なものや感性に回帰する配置です。
もし、わたしたちが誰かに対して、なにか有益なことをするのではなく、ただただ、愛とやさしさで寄り添い、相手がどんな状況や心境であったとしても、そばにいることができたとしたら。
あなたの調子がいいときも、悪いときも、自信に満ちて輝いているときも、自分らしさを見失って落ち着かないときも、愛があふれているときも、心を閉ざしているときでも、ただ傍らに寄り添って、見守る忠誠心。
ただそばにいて、余計なことはせず、だけど望まれたときにはいつでも柔軟に応える用意があるような、そんな風にふるまうことができたとしたら。
わたしたちはどこまでも互いに自由に、愛を感じながら、成長を助け合えるのかもしれません。
土星が8ハウスにあって、わたしたちの自立がうながされていくときですが、新しいことにチャレンジするときや変化に飛び込むときほど、頼りない気持ちになることがあるでしょう。
そんなときに、お互いが相手のペースや必要としているものをしっかりと見て、干渉せず、放っておくこともせず、尊重しながら、助け合うことが大事なのかもしれません。
春の嵐の訪れと共に、感受性が花ひらくときです。
海王星と共にある魚座の太陽の光が、乙女座の月に流れ込んで、わたしたちを照らすでしょう。
積年溜めこんできた思いや感情がこみあげてくることがあるかもしれません。
怒りの背後に抑圧された、さみしさが、あふれてくることもあるでしょう。
ゆらゆらと心が揺れて、落ち着かず、意識がまどろむように、身体が休みたがるかもしれません。
いまは、それらに抵抗することをやめて、身体がしたいように、心がしたいように、ゆだねるとき。
この12星座のサイクルの最後の時期に、わたしたちはこれまで歩いてきた道を振り返り、もういらなくなったものをここに置いて、吐き出せなかったものを吐き出します。
いろいろな思いが、まぜこぜになって、灰汁のように、心と身体から浮かんでくるかもしれません。
それを丁寧にすくいとって、天に手放していく。
泣いたり、叫んだり、ジャンプしたり、踊ったり。
描いたり、歌ったり、書き出したり、笑ったり。
転がってみたり、うずくまってみたり、眠ってみたり。
天と地のあいだにいるわたしが、たくさん、感じて、感じて、感じて、感じて、すっきりと手放したあとで、新しい春の季節がはじまります。
サイクルの終わりとはじまりの境界の、愛に満ちあふれた満月です。