2016年10月16日13:22に牡羊座の満月です
玉ねぎの皮がぽろぽろと剥けるように、わたしのまわりに貼りついている表皮がはらりと剥がれ落ちていく秋。
ますます本質が露わになって、自分をごまかしきれなくなって。
あひるの子は、やっぱり、あひるでした。
がんばっても、白鳥になることはできませんでした。
そんな当たり前のことに、夢から醒めたように気づかされて。
いろいろなことを手放して、あきらめ、あひるであることを極めていく、2016年のラストスパート。
他の誰かをめざすことをやめて、自分自身に期待することで、内側から眠れる力が開花する秋の満月です。
◆滞りなく、シンプルであること
わたしたちの超感覚が目醒めていきそうな予感の秋です。
超感覚というのは、なにも特別な人だけのものではなく、誰もが当たり前に兼ね備えているもの。
普段の生活のなかでフルに使いこなしている感覚が、より繊細で鋭敏になることによって、多くの情報をキャッチできるようになるでしょう。
音楽家が多くの音を聴き分けたり、調香師が多彩な香りを嗅ぎ分けたりするように。
いつも使いこんでいる感覚は、使いこむほどに、より鋭敏ですぐれた威力を発揮してくれます。
わたしたちが普段から外側の世界で起こっていることを知覚できるのは、感覚のアンテナがきちんと立っているため。
ぼんやりと考え事をしていると目の前のことを見落としてしまうように、すぐれた感覚を保ち続けるには、しっかりと意識をひらいて、いまこの瞬間に立ち続けることが前提といえるでしょう。
余計な思考にとらわれず、シンプルであること。
感情を溜めこまずに、しっかりといつでも感じきって、ハートが軽やかであること。
現代人の毎日は複雑で忙しいからこそ、やるべきことをどれだけシンプルに削ぎ落とせるかどうかが、感覚を研ぎ澄ませるためのコツといえるでしょう。
たくさんの思考と感情は、いまここに集中して在ることの妨げとなります。
思考は必要なときにだけ動かして、感情はやってくるたびに感じきって、何事も滞りなく。
煩雑な世の中ですが、シンプルで軽やかにいることを助けてくれるような星のめぐりです。
◆超感覚をひらいて時流を乗りこなす
視野を広く持ち、人生を全体から俯瞰してみて『どのように在りたいのか』を見極めていくときです。
今回の人生で体験したいこと、達成してみたいこと、成長していきたい方向性……ナビを設定するように、それらを改めてセッティングするとき。
世の中がそれを求めているからとか、それをしたほうが有利だからとか、それがなくなってしまうと怖いから、といったことではなく。
自分が本当に求めているものと、しっかりと向き合っていくときです。
そして、ひとたびナビを設定したら、その在り方を自分自身の力で実行していきましょう。
行きたい場所へ行くためには、自分の足で歩いていくしかありません。
誰かが連れて行ってくれるわけではないし、怠けてもいても、自動的にそこへは辿り着かないのです。
【人生が思うようにならない】
その責任はいったい、誰がとるのでしょうか。
目的の場所へ向かう一歩一歩の積み重ねが、自分自身の糧となり、経験となって、自信となります。
自信がほしいなら、やってみるのみです。
自分でやらずに、自信は得られません。
自分で切り拓いていくことが強さとなり、力となり、充実感となるでしょう。
もし不安や恐れから生じたものが目的だと思いこんでいると、いつまで歩いても、なにかを達成したような思いになかなかなれないかもしれません。
そしてまた不安や恐れから、なにかしらの結果を求めていると、内なる感覚が鈍化していき、感じる力が弱くなってしまうでしょう。
感じる力が弱くなると、超感覚が遠ざかり、タイミングやチャンスを逃したり、危機回避の本能が低下してしまいます。
これからますます世界は変化していき、未知の流れがやってきます。
予想外の出来事も起こるでしょう。
そんな時流を乗りこなす最大の武器が、超感覚です。
『なんとなく、そう感じること』は、思考の枠を超えた速さで、数多の情報をキャッチしているということ。
思考は遅く、限定的で、既知の領域にとらわれるけれど、感覚は瞬時に広範囲の出来事を知覚します。
恐れは思考の働きを強めて、感覚を鈍らせてしまうでしょう。
軽やかでオープンに自分をひらいておくことが、変革の時代を自在に泳ぎまわるコツといえるでしょう。
◆知り得たことを実践する
いまや多くの情報と選択肢とが世界にあふれています。
知りたいと思う大抵のことは、おそらく瞬時に回答を得ることができるでしょう。
通信網で世界がつながった恩恵は、巨大な外部脳をいつでも自在に使いこなせることにあります。
わたしたちは自分でひとつずつ学んできた頃よりも、ずっとスピーディーに知り得ることができるのです。
わたしたちが、自分自身であるために。
あひるの子が、あひるであるために。
知り得たことを、実践すること。
知っておしまいではなく、実際にやって、証明してみせること。
誰もがそのように自分で道を切り拓き、自分らしく生きることができるようになったら。
お互いに干渉しあうことなく、尊重する心が高まって、共存していくことができるでしょう。
数多の動植物と共に暮らすこの星で、同族で争わずにいられる日が、いつか来るのかもしれません。