二極化の時代。
二極化していく…。
そんなことがずっといわれていますが
つまるところ、二極化ってなんだろうと
ずっと思っておりました。
ところがいま、金曜の夜からずっと
仕事で占星術の原稿を書いていたの
ですが、魚座を書いていて、ふっと
気づいたことがあったので書いておきます。
ずっと頭を使っている夜中の(というか
まもなく夜明けの…)思いつきなのですが。
来年2月4日に海王星が魚座に
入ります

魚座はまさしく、二極を司るサイン

海王星はわたしたちの集合の意識や
あり方を示すので、この星の動きが
二極化やアセンションに関係しているのは
明らかです。
魚座が二極のサインというのは
12星座の最後、終着(ターミナル)の
サインのため、「霊と肉の分離」を
表すことと関係しています。
次の牡羊座として新しく生まれ変わる
ために、体験をDNAとして残して
魂は移行に向かうのですね

そして人は移行のとき、苦しみや
憎しみ、怒りを肉体のなかに
「置いて」いきます。
苦しみや憎しみや怒りは感情であり
感情は肉体に宿っています。
魂は核にあるものだから、人間は
移行するとき、その魂だけが昇天して
肉体と、そのなかにあらゆる感情を
残していくのでしょう

魂には体験の記憶が刻まれますが
それは感情とはすでに分離された
ただの記録です。
その記録に基づいて、遣り残したことを
次の生で体験しようと、わたしたちの
魂は移行のときに決めるのですね。
そして、肉体は感情をDNAに封印して
次の時代へと続く種にするわけです。
この作業が魚座の二極化であり
霊と肉の分離です。
それが実際に昇天するわけではなく
生きている状態で起こるというのが
これから来たるべく時代ですね。
激しい痛みを伴う感情が肉体を貫き
それに苦しむ自分と
それを見ている自分とが現れる

ここ数日、そのような傾向がある方は
いらっしゃいませんでしょうか。
海王星が順行に戻るのは来週ですが
もうすでに先行して、魚座に入る波が
ひしひしときているように感じられます。
激しい痛みを伴う感情を持ったままだと
人は生きていくことがむずかしいので
肉体を快楽で麻痺させることを好んで
取り入れることがあります。
海王星的にいうと「酔っ払わせるもの」で
お酒やドラッグ、音楽、セックス、あるいは
夢中になれるアイドルやカリスマ的存在も
ある種の酔わせるものですね。
買い物、ギャンブル、ゲーム、ニコチン
食べ物なんていうのも、おなじみです。
つまり、これは痛みに直面しすぎると
生きていくことができなくなるので
それを緩和させる装置が自動的に働く
というわけで、人間の生存本能ですね。
しかし、それは同時に高い意識で
自分を見るための行為でもあります。
痛みがひどいから麻痺させているだけで
痛みがないときは、そんな自分を冷静に
見ることができるのは、歯医者の麻酔と
同じです。
なので、なにかに激しく依存している人は
同時にとても冷静に自分の姿を見ている
人でもあります

ただ、問題はそこで、そんな自分を嫌悪し
より自己否定が増してしまい、その分
心の痛みが激しくなって、また依存行為に
はしる…という堂々めぐりが起こりやすい
わけですね。
とはいえ、自己嫌悪に落ちるのも当然と
いうか…まあ、感情的に好きになりにくい
面も多々あります…。
だけれども、そこで起こっていることは
あくまで自浄作用だということです

痛みを発散させるために、毒を吐く

これ「風の谷のナウシカ」に出てくる話
でもあります。
マンガのほうのナウシカ…名作ですから
未読の方はぜひお読みくださいね

法華経の大家でもある宮崎駿さんの
真理の物語です。
ナウシカは物語の後半で、猛毒を撒き
散らす腐海の森が、実は人間たちが
汚染させた大地を自浄させていることを
知ります。
腐海の森が猛毒を撒き散らすのは、汚染
された大地の毒を吸い上げているからで
すべての毒を吸い尽くすと、その土地は
清浄に甦るのでした

毒を撒き散らす自分を嫌悪するか
それを自浄作用だと理解したうえで
共に生きることを決めるか……

それはどちらも同じ方向をめざしている
並行の道なのだと思います。
どちらであっても、わたしの感情も魂も
思考も、ひとつの肉体を共有している
のだから。
わたしたちは同じ地上で暮らし
同じものを分かち合っているのだから。
それでも意識が異なると、同じ場所に
いても、それをどうとらえるかが、まるで
変わります。
地上は楽園か、あるいは苦界か

それはオセロのように、簡単に入れ替わる
ものだし、どちらにもすぐに反転できるし
そうしている自分を眺めていることもできる
のだとも思います。
ジェットコースターが昇るのは不安か期待か
コースターが落ちるのは恐怖か手放しか
その瞬間、目を開けているか、つぶっているか。
違いはその程度のもので、終わってみれば
みんな同じ体験をしたことだけが魂に刻まれて
いるのでしょう。
二極化はそんな、自分の分離と融合が
何度も反転しながら、混沌の渦のなかに
巻きこまれていき、そこから新しい自分が
誕生するまでの物語かも知れないと…
それはまるで、わたしたちの住む銀河の中心で
あらゆる星が呑みこまれ、またそこから生まれて
くることと同じなのかも知れないなあと感じる
夜なのでした。