木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか。

この過激なタイトルのノンフィクション小説で大宅壮一ノンフィクション大賞を受賞した作家、増田俊也。

愛知県出身で北大柔道部に籍を置いてきたある意味格闘家。

柔道家だったからこそ、木村政彦の強さは知り尽くしている。それだけに力道山とのプロレスの試合で失神KO負けになってしまったことが許せないのだ。よく分かる。

木村はショーマンプロレスをアメリカで経験している。勿論力道山だってわかっていたはず。

それをいきなりセメントマッチで仕掛けてきた力道山の暴挙は理不尽すぎる。

木村の前に木村なし。木村の後にも木村なし。

史上最強を誇った木村政彦を愛してやまない増田俊也の本。