「歴史人2024年4月号『古事記と日本書紀』」★★★☆☆
3月の入院前後に購入、4月の試験の間積ん読したものをようやくGW中に読んだ。
私の知識レベルがこの特集を楽しむレベルに達していなかったか、あるいはあまりにもふつう(わたし的に)だから特に楽しめなかったか、おそらくはその両方の影響で★三つ。
これまでにも様々な歴史雑誌や書籍等で記紀に関する話は読んで来たが、例えば様々な神の様々な呼び方や役割を全部理解しているわけでもなく、またヤマトタケルの話は特に深く興味を持ったことはなく通り一遍の知識しかない。要は独学で理解にムラがありすぎ、この特集記事とはレベルが合っていなかったということだろう。
個人的には、日本の学校教育で、関連する考古学的発見も合わせて記紀についてもう少ししっかり教えるべきじゃないかと思うのだ。せっかく8世紀初頭に神話時代からつながる歴史を編纂した史書を持つ国なのだから。言わば民族の聖典ではないか。 ←こういうものいいが反発を生むのだろうが(笑)、でも「当時の権力者の支配の正当化のため」という見解が入っても良いのだ。バランス良く知ることが出来れば。
この特集記事の良かった点は、記紀に対して無闇に否定的ではないことだ。例えば現在の歴史学では神武天皇および欠史八代は存在していなかったとされるのが主流だが、この特集記事ではそれも“一説”の扱いである。
かと言って、「古事記は天皇家の出自の正しさを強調し、日本書紀は豪族の神話も取り上げて国家の歴史を述べたもの」という一歩引いた見方も忘れてはいない。
特集記事の後に続日本紀以後の六国史についての解説がまとまっているのは貴重かもしれない。
ただ、これも私の知識レベルが低く、あまり楽しんで読むという感じにはならなかった。
全体的に勉強不足を意識させられる特集だったと言える。