カップルカウンセリングをしていると、時たま行き詰まることがある。
カップルの一人が、たまに二人とも、相手が問題だと言い張って動こうとしない。
これまで溜まりに溜まってきた不満と怒り、また深い悲しみではっきりと物事が見えなくなる。
こうなると、カップルカウンセリングをやる意味はない。
一人一人がまずは自分に取り組むしかない。
そんなカップルの奥さんが、同僚の紹介で個人カウンセリングを始めた。
セッションの大半は、夫の悪口と不満。正にたらたらたらたらと永遠に続く。
ある程度は不満を聞いてはあげるが、いつも彼女の方向に矛先を向けてみる。
自分が取り組むべきことはなんなのか。神様は、この関係を通して何を教えているのか、と。
なかなか改善がないので、EMDRを使ってみることにした。
EMDRは目の動きだけでなく、腕をクロスして自分の両肩に刺激を与える両側性刺激(他の場所でも可)を使うこともできる。
初めてということで、刺激量に比較的コントロールが効く両側性刺激を使った。
数日前、夫がコンロの火をつけっぱなしで、危うく火事になったという。
夫への不平不満、怒りにフォーカスしてプロセスしてみた。
出てきたのは、恐怖。
夫に対する彼女の怒りは、彼を失うことや、彼が苦しむことへの恐怖が底にあった。
プロセスしながら、彼を思う愛情から恐怖に狂っていたことが見えてきた。
彼女にとっては、大きな発見だった。
翌週のセッションで、今週はどうだった?と聞くと、特別に何もないという。
一方で、夫は彼女の変わりように驚嘆している、と。
彼女の彼に対する態度、言葉全てが変わった、と。
以前は、全てに置いて怒りで語っていた彼女が、今は理性を持って落ち着いて話すことができる、それによって自分も彼女を恐れずに話を聞くことができる、と。
そんな彼の言葉を聞いて、彼女自身も彼の言葉を受け止められるようになったと。
その後、何週間経っても、二人の仲は円満、、、問題は変わらないが、別居は思いとどまったと言う。
私にとっても驚きの結果だった。
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