小説や詩を読むことで心が豊かになると妄信している人は、
かなり危険な状態だと思いますね。(吉本隆明)
私はこの言葉がめちゃくちゃ好き。
理由は、いわゆる文学青年として生活していながら、
文学なんかに耽溺している自分を馬鹿にしてもいた奇妙な時期から救ってくれた言葉だから。
この言葉は、そのあとこう続く。
1 文学には薬もあるが、それ以上に毒がある。
2 だいたい文学の世界と人の生きている世界は完全に分かれてて、
どっかで地続きになってるなんてこたぁない。
まさにその通りだと思った。
実務的な読書を除けば、たいして意味のない行為だし、
少なくとも「この文学から何かを得るのだ学ぶのだ。」
なんてことを考えていちゃあ本は楽しくなくなる。
結局は楽しみの延長に過ぎないし、そういう気持ちで臨んだほうが、
かえって文学も気楽に門を開いてくれるもんだ。
ちなみにその後、吉本隆明は「芥川賞よりも直木賞のが暇つぶしにはおもしれー。」とも語ってる。
純文学と大衆文学の垣根が薄まっている現代(純文学のレベルが下がった結果だと思うが)
においては、そんなもんなのだ。
エラそうに現代作家の純文学読むくらいなら、
古典作品か、暇つぶしに娯楽読んでるほうがいいよ。そのほうが楽しいからね。