- 資本主義消滅最後の5年―ラビ・バトラ緊急予告/ラビ バトラ
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週末の空き時間にざっと読み完了。
■概略
印象的には、経済論をベースにし、センセーショナル
かつアグレッシブな実用書系経済ノンフィクションブック。
予言じゃなくて予測をもとにしてるので、経済書だと思います。
歴史をマンガから入るって感じかな?
いきなり専門的な経済書じゃしろうとにはわからないから
経済学のセオリーを、現実に起こってる事象にひもづけて
時には週刊誌の見出しのようにひきつける、みたいな。
ただ、経済論にもいろいろな論者がいると思うので
ある程度の部分はその一派のセオリーなのかも。
■5つの予測
2006年から2010年に起こるであろう5つのことを予測。
現実的に起こっているものもあり、これからのものもあり。
第一の予告:原油価格1バレル100ドル超え
第二の予告:米経済は2006年後半から長期景気後退にはいる
第三の予告:2010年資本主義消滅
第四の予告:米・中冷戦状態でチャイナリスク爆裂
そして、第五の予告:破滅から黎明へ-光は極東の日本から
これが一番読みたかったんだけど、姉妹書で語りますだって。
■うさんくさいところ
姉妹書に続くが出てきたのと、数年に1度やたらと同じテーマで
日本語版を出版してるのがひっかかり、ちょっとチェック。
ところが、amazon.comではあんまり著書(原書)がない。
つまり、日本語版は原著そのままの翻訳じゃないってことですね。
バトラ氏のウエブサイトには、前記の5つの予測は記載が無く
その前に出した33の予測まででストップ。
今年の著書の説明に修正した予測を出していたけど
前記の5予測とは違うものでした。
日本の出版社のサイトをみたら
一種のマーケティングとわかりました。
本屋ではけっこうこの手のテーマをとりあげてる本が
ずらり並んでいるのですが、目立った著者の本は
この会社から出てるもので、中には顧問になってる人も。
追:ラビバトラ氏自体がうさんくさい訳ではないと思います。
■学び
・歴史は繰り返すから、ある程度予測はできる
・政府も腹黒いが、金儲けをする人はさらに腹黒い
・やっぱりヘッジファンドは社会にいい影響を与えない
・バブルの発生と崩壊にはきまった法則があるみたい
(これはもうちょっと勉強する予定)
・簡単に政治家を信じてはいけない。華やかな動きや
イメージではなく政策による経済や社会への影響を見るべき。