ブラック、ミルク、ホワイトに続く、第4番目のチョコレートになるのは、ブロンドかルビーか?
フランスに浸透しつつある「ブロンド・チョコレート」だけれど、第4のチョコレートとしては正式に認識されず、しかもスイスの「ルビー・チョコレート」というライバルも存在。
ブロンド・チョコレートが生まれたのは、パティシエのフレデリック・ボー氏が日本の見本市に参加したときのこと。湯煎にかけ過ぎたホワイト・チョコレートが、なんとブロンドに変色。
ショコラティエ「ヴァローナ(Valrhona)」を経営するボー氏は、「見事な色と香り」と賞賛。失敗から成功の兆しを見出し、7年かけてレシピを確立。ショコラティエにて2012年より、Dulcey の名称で販売。
偶然の賜物とはいえ、化学の世界では、メエイラード(Réaction de Maillard)の名前で知られる化学反応。アミノ酸と還元糖が褐色物質を生み出し、生産物は黄金色とこんがり焦がした風味を得るのが特徴。
ホワイト・チョコレートのミルキーな味わいを残しつつ、甘さは控えめ。柔らかいキャラメルのような味わいと、焙煎されたコーヒーのような後味が人気。
ホワイト・チョコレートを敬遠する、フランス人パティシエの間でもしかり。
「他の種類のチョコレートとは異なり、ビスケットのような味わいを持つ」という、ニースのパティシエ、フィリップ・タイヤック氏は、ブロンド・チョコレートでヘーゼルナッツのタルトレットを制作。
そんな人気のブロンド・チョコレートだけれど、「ホワイト・チョコレートの一種」ということで、法律的に正式には「第4のチョコレート」として、フランスでは認められず仕舞い。
さらに、「第4のチョコレート」の座を狙うのは、このブロンドだけでなく。お隣スイスのチョコレート・メーカーである、バリー・カレボー(Barry Callebaut)は2017年、「第4のチョコレート」として、エクアドル、ブラジル、コートジボワールを原産とするルビーカカオ豆から作るルビー・チョコレートを販売。
ライバルの存在を尋ねらたバリーカレボー社は、「世界一のチョコレートというのは、人々に至福のひと時を与えるものであり、色や生産者にこだわるべきものではない」と、フランス通信社に回答。
・・・・・
お手本のような答えですね。ごもっとも。2018年から日本でも、ネスレがこのルビー・チョコレートを使った、キットカットを販売していますよね。
ホワイト・チョコレートをうまく焦がした、というブロンド。美味しそうです。この辺でも、どこかのパティシエが、これを使ってタルトを制作しているのかな?
ペリゴール地方・中世の町巡り~お問い合わせは、フェイスブックで!
ランキングに参加中。よろしくお願いします!