R18文学賞大賞受賞に惹かれて、手に取った一冊。
『マンガ肉と僕』朝香 式
【説明】
人は笑うだろうけど、幸せって、これのこと? 第12回R-18文学賞大賞受賞作。大学時代、僕をパシリにし部屋を占拠したデブで不潔な「肉女」。十年後、あの頃の半分の身体になったアイツは、見惚れてしまうほどきれいな笑顔をしていた。――いや、キレイ? そんなバカな! ひどく滑稽、でも必死。サマにならない恋愛にも確かにある、輝いてみえる瞬間。不思議なユーモアと共に描かれる愛すべき男女の物語。
以下はネタバレを含む、個人的感想です
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でも、薦めたくもない。
この感性を理解してもらえなかったら、きっとショックをうける。
うん、そんな小説でした。
どこがR18なのか教えてくださいってくらい、性的描写は数行くらいしかなかったんじゃないかなぁ。
強い個体は弱い個体を犠牲にして生存を選ぶ。
そうやって、みんな矢印の向きに誰かを犠牲にしながら、ステップにしながら生きてるのかな。
と感じた最初の章。
母の恋人にのっかられたために体重増量して、臭くなって防御した女の子、痛々しかった。。。
人間関係は相対的なもの。
自分はこういう人だっていうのは主観であって、接する相手によってどういう人間かなんて変わるものだ。
誰かを好きだと感じるのって、その人といるときの自分が好きだからってことになるんだよ。
が刺さった~。
繊細で傷つきやすくて、でもどこかふてぶてしい。
そんな登場人物たちの描写もすごくよかった。
ラストははっきり書ききってるわけではないから、その後どうなったと思う??
あの二人はどうしたかな?って、読んだかたと語りたくなるそんな1冊でした。