今日は渋谷のヒューマントラストシネマ渋谷へ。
「British Rock Born in a basement/ブリティッシュロック誕生の地下室」
1962年にロンドンの西の外れに現れたイーリング・クラブ。
ブリティッシュ・ブルースの始まりはマーキークラブよりこっちが先だった。
ビルの地下室だけど店の横には地面を掘り下げた鉄道が通っている物件。
アレクシス・コーナー。
アメリカから伝わってきたブルースをエレキギターで演り始めた彼は、音が大きすぎるとそれまで演奏していたパブから締め出され途方に暮れていた中で見つけたのがイーリングクラブ。
イラン人のオーナーのフェリ・アスガリはまだ産まれたばかりのブリティッシュ・ブルース・ロックを面白がり彼らを受け入れる。
シリル・デイヴィス。
アレクシスとブルース・インコーポレイテッドを結成する。ブルースハープ&ボーカル。
イーリングクラブでは土曜日のレギュラーとなり、アレクシスの周りにはその人柄を慕って様々なミュージシャンが集ったという。
キャパシティ200人のその地下室は口コミで噂が広まり週末は満員となる。
そして最初は固定メンバーでやっていたブルース・インコーポレイテッドも編成が流動的になり、
ローリングストーンズ結成前のチャーリー・ワッツもいた。
イーリングクラブ常連にはブライアン・ジョーンズも。
そしてブルース・インコーポレイテッドのライブではオープン・マイクのようなこともやっていて、ステージに上げられて歌わせてもらった少年がミック・ジャガーだったりする。
そしてローリングストーンズは結成され、彼らもイーリングクラブに出るようになる。
イーリングクラブの噂を聞きつけてマーキークラブもR&Bナイトを始めたとか。
ブリティッシュ・ブルースの次に来たのがモッズ。THE WHOもイーリングクラブに出演。
写真には5人写ってるけどロジャー・ダルトリーとキース・ムーン間にいるのは、イーリングクラブのオーナーのフェリ・アスガリかな?
イーリングクラブの隣町にあった楽器屋マーシャル。アンプを作り始める前のマーシャルのショップもまた、ミュージシャンたちのコミュニケーションの場となった。
しかし、モッズの後はソウルやレゲエ、その後はディスコ・ブームと流行も移り変わり、イーリングクラブは12年で閉店。
ある人は加湿器と評したイーリングクラブの店内。満員になると結露が酷いとか、いやいや雨の日には雨漏りするんだよとか、フロアに水溜りができてたとか、自分はそんな環境のライブハウスには行ったことないけど、まあ日本では営業できないか。
でも80年代の初め頃にライブハウスに行きだした頃の西新宿時代の新宿LOFTや渋谷La MAMAの匂いを思い出した。