今日はトラウマのお話。
 

カウンセラーやセラピストはもとより

コーチなどの支援職も

知っておかねばならないことです。

 

 

ども!家族連鎖クリア&ライフコーチ

あまみ悠です。 

 

 

子育てや仕事、人間関係に悩む

大人女性に向けて

心地いい生き方を応援するコーチングを

提供しています。

 

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さて、本題です。

 

 

●トラウマとは

 

強いストレス体験により

引き起こされる、

心の傷や心的外傷後

ストレス障害(PTSD)を指します。

 

身体的、精神的な不快感や

不安感として現れることがあり、

 

その体験の記憶が

自分の意志とは関係なく

フラッシュバックのように

思い出されたり、

 

悪夢を見たりすることがあります。

 

 

日本の総人口の1.3%に生じるとされ、

 

3カ月以内に半数以上が

自然回復するものの、

1年以上経っても一定数の方は

自然回復しないとする研究もあります。

 

 

 

 

●トラウマの判断と特徴

 

心的外傷後ストレス障害(PTSD)か

どうかを判断する基準として、

代表的な症状は以下の4つとなります。 

 

 

1.侵入症状=再体験症状 

 

2.回避・麻痺症状 

 

3.認知と気分の陰性変化

 

4.過覚醒

 

 

 

侵入症状=再体験症状とは、
意図せずに繰り返し

その出来事が思い起こされてしまうこと。


まだ被害が続いているような
現実感が生じます。

 

 

回避・麻痺症状とは、
出来事を思い出させるものを避けたり、
出来事の記憶を思い出せないこと。


それらが人ごとのように

感じたりすることです。

 

 

 

認知と気分の陰性変化とは、
様々なことに関心や
興味を持てなくなったり


以前は楽しめていたことが
楽しめなくなること。

また、他者から
孤立していると感じたり、


喜びや優しさなどの
感情が持てなくなります。


過剰に否定的な信念を
持つようになったりもします。

 

 

 

過覚醒とは、

気持ちがはりつめて

イライラしたり

緊張してしまうこと。


たとえば、

物音にひどく驚いて

怒りっぽくなることや、
睡眠や集中が

妨げられることも示します。

 

 

 

●トラウマの回復に必要なこと

 

このように

トラウマの症状を持っていると
心身ともに生きづらさを感じるものです。
 

だから軽減したいですね。

 

それでは、トラウマから

回復するために
最も大切なこととはなんでしょう?

 

それは、当事者、つまり
クライアントが心理的に

安全な環境に身を置くことです。

 

 

人は安心できる環境がないと

日々の不安に追われ、

心と向き合うことも難しくなります。

 

 

そのため、その人の日常が

危険なものでないこと。

 

これが一番大きいといえます。

 

 

次に、治療として、

非薬物療法と薬物療法があります。

 

非薬物療法は、

 

持続エクスポージャー法(PE)、

認知処理療法(CPT)、

眼球運動脱感作療法(EMDR)など。

 

近年ではヨガや

ソマティックエクスペエンス( SE)、

内部家族システムモデル( IFS )が

有効と言われています。

 

 

これらの療法は、

クライアントの身体と

感情のつながりや、

 

思考のプロセスを調整することで、

回復を促します。

 

 

一方、薬物療法では、

医師の指示の下でSSRIなどの

投与を行うことがあります。


 

 

 

●トラウマを聴く、トラウマと関わる

 

慢性化したトラウマ症状は
トラウマ記憶の一部が断片化しています。

なので、記憶の全体がつながらず整理することができないと言われています。
そうすると、身体と感情、認知と記憶、感情と認知の折り合いがとれず、

それは過去のことだと
実感することができません。

そこで不安や恐怖が増えていき
必要以上に自分を責めたり、
人間不信になったりします。


これを整理して、

「トラウマ記憶は過去のことであり、
 思い出しても今の自分が
 被害を受けるわけではない」


ということを
心と体で実感してもらうこと。

それが支援の向かう先となります。


ですのでトラウマを持つ
クライアントと関わる際に
支援者が知っておくべきこととして

 

まず、無理をさせないこと、

 

そして、目の前のクライアントの
トラウマから目をそらさないこと、

語りを始めたときに

逃げないことなどがあります。

 

 

さて、ここで無理をさせないとは

どういう事でしょう?

 

 

クライアントは
トラウマを語り出すとき、
ストレスレベルが上がり、
自動的に自律神経が切り替わります。

激しいときは、
フラッシュバックや
回避、麻痺、侵入、過覚醒が
起こってしまい、
混乱と傷つきが生じてしまいます。


そういった状態になる前に

耐性領域に戻ってもらいながら、

無理をさせずに
少しづつ進むことが必要なのです。
 

 

って具体的に

どんなことかというと、

 

セッションのときに

こんなことはありませんか?

 

クライアントが、

 

感情的になり錯乱状態になる。

 

ひどい頭痛がする、

耳鳴りがするなど。

 

これは耐性領域を超えた

過覚醒の状態です。

 

 

逆に、クライアントが

 

 

「わかりません」

「考えられません」

 

と言ってぼんやりしている。

 

カウンセラーやコーチのほうも

ぼんやりし妙に眠くなってしまう。

 

これは低覚醒の状態です。

 

どちらも

トラウマによる痛みから

意識を解離した状態なので、
 

働きかけてもプロセスが進まず

スタックする場合は、

 

すみやかに

戻したほうがいいのです。

 

 

しかし、

 

トラウマやPTSDの

知識を知らなければ、

 

感情的になりすぎる

やっかいなクライアントだわ、とか、

 

なんで自分のことなのに

考えないのかしら・・・

 

となってしまいます。

 

さらには

 

「自分と向き合う本気さがないからだ」

 

と誤解をしてしまうとしたら・・・

 

当然、双方にとって

良い結果になりません!

 

 

そうではなくて、

このようなことは症状の1つで、
 

クライアントが自身を守ってきた

無意識の対処方法なのだと理解をすると、

 

さらに効果的なアプローチに

変えていけます。

 

そして、

 

先ほど、カウンセラーやコーチも

ぼんやりし妙に眠くなってしまう、

 

とありましたが、

 

支援者もトラウマについて聴くことで、
被害者と同様の症状の
二次受傷になることはあります。

 

それはたとえば、

 

しんどい・・・

 

こちらの頭が真っ白になる・・・

 

腹が立ってしまう・・・

 

終わった後の疲労がひどい etc...


などの感覚で、
とくにその物事に対して
支援者自身に心の傷があり
癒えていない場合、
痛みが引き起こされてしまいます!


ですので、支援者は、

・自分の限界を知る

・セルフケアを行なう


この2つが必須となりますね。



 

●トラウマは特別なものではない

 

さて、ここまで読んで、

トラウマというと
特に症状を持たない人にとっては
特別でとても大きなものに思えるかもしれません。


しかし、実は
トラウマ症状の1つである、
回避・麻痺症状は、
日常生活の中にあります。


たとえば、

聞いても必ず
忘れてしまうこと、
言葉が出てこないという感覚、

ボーッとしてしまい
やるべきことを
先送りしてしまうなどが繰り返される場合、

マイルドな解離や
マイルドな凍り付きに
陥っている場合が案外多いのです。


それらは小さい頃から
日常生活でやっていることなので
当たり前になっているのですが、

その根っこには
恐れや不安につながる記憶があり、

それらがまだ整理されていない

そんなことがあります。



そういったものを紐解いて
整理していくことで
気分が明るくなり
不安感が減っていきます。

バラバラになっていたつながりを取り戻すのです。


心は目に見えないものだから
1人でどうにかしようとしても
不安になるかもしれませんが

専門家と一緒に

解決していくことはできます。

 


 一歩一歩、少しずつでも

前に進む、その先に

トラウマからの回復が

待っているのです。

 


トラウマは辛い体験であり、

誰にでも起こり得ること。

 

 

そして、

その体験から回復することには

時間がかかるかもしれませんが、

 

一人で耐えて、抱え込まず

 

支援やカウンセリングなどの

サポートを受けて

いただければと思います。

 

 

 

私たちみんなが命の輝きと、

つながっていけますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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