昨日は菅野祐悟さんのバレンタインコンサートへ行ってきました。
菅野祐悟さんは、NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』や映画『SP』、ドラマ『ガリレオ』など数多くの映画やドラマのサウンドトラック制作の第一人者です。
このコンサートにトロンボーン奏者として出演している方がフランス在住の私の友人の先生という不思議なご縁で初めて参戦することになりました。友人が用意してくれたチケットは前から6列目。(ありがとねー)
菅野さんの年に一度のコンサートで今年で13回目だそうです。
総勢80名のフルオーケストラ級の豪華なステージは、圧倒的な迫力と繊細な旋律。
オーケストラ演奏だけでなく、クラブミュージック、ミュージカル、ギターなど色とりどりの音楽に包まれた2時間20分でした。
海外のコンクールで優勝されて(日本人が優勝するのが珍しいとのこと)、カーネギーホールアワードも受賞されたトロンボーン奏者、藤原功次郎さんの演奏もありました。
私たちが日頃何気なく耳にしているサウンドトラックですが、
音楽ひとつでその作品の印象がガラッと変わる大切な要素です。
監督のイメージを形にするのは高度なテクニックと才能が必要ですから、誰にでもできることではありません。
菅野さんは、その作品独自の色をつけるためにさまざまな工夫をされているそうです。
例えば『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』の主人公の職業は「標本士」といって骨格標本を組み立てる仕事なので、骨っぽさを表現するためにバンブーチャイムを使ったり、
『仁王』の舞台は戦国時代とのことでその世界観をハーディングフェーレや尺八で表現したそうです。
『刑事ゆがみ』ではMarie Kochoさんのブルガリアンヴォイスを用いているのですが、
人間の「声」には無限の可能性があることを感じました。最高の楽器なんだなあとつくづく思いました。
クラッシックの交響曲を今も作曲されている菅野さんは、それぞれの楽器の魅力を最大限に引き出す魔術師ですね。
私が印象に残ったお話し。
菅野さんが10代20代の頃の夢は、「月9の音楽」「ガンダムの音楽」「大河ドラマの音楽」を作ること。
そしてそれらすべてを叶えることができて、この4月からはNHK朝ドラ『半分、青い』の音楽を担当されるそうです。
夢や目標を実現するために、一つひとつの仕事に真摯に向き合われていたからなんですよね、きっと。
現在公開中の阿部寛さん主演の『祈りの幕が下りる時』や
3月21日公開の福士蒼汰さん主演の『曇天の笑う』、劇場版アニメ『BATMAN NIJA ニンジャバットマン』なども担当されているそうです。
これから邦画やドラマを観るときには音楽も気にしてみようっと。
2018年バレンタインコンサートの演目です。
Part1
1.“ジョジョの奇妙な冒険スターダストクルセイダース” より「旅人たちの帰還」
2.3.“BLAME!”より「序章」「霧亥」
4.“仁王”より「Nioh -Main Theme」
5.“YUGO KANNO MEET ART&MUSIC”より「cosmic note」
6.“櫻子さんの足下には死体が埋まっている”より「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」
7.“刑事ゆがみ”より「刑事ゆがみ」
Part2
8.“ウチの夫は仕事ができない”より「ウチの夫は仕事ができない」
9.“3月のライオン”より「DESTINY天命」
10.“ラストレシピ~麒麟の下の記憶~”より「ビーフカツレツのテーマ~充と直太朗~」
11.“映画 昼顔”より「Never Again」
12.“劇場版PSYCHO-PASS”より「PSYCHO-PASS feat.AKANE」
13.“映画 亜人”より「DO IT RIGHT」~「BREAK IT NOW」
14.“東京タラレバ娘”より「東京タラレバ娘~MA}IN THEME」
アンコール
1.「新参者 メインテーマ」
2.「軍師官兵衛 メインテーマ」
3.この日のためのバレンタイン ピアノソロ
菅野さんは現在フジテレビで放映中の亀梨和也さん主演の「FINALCUT(ファイナルカット)」の音楽も担当されていますね。
この音楽は印象深くてクレジットで菅野さんのお名前が出ていて「おっ!」と思ったので、できれば聞きたかったなあ、なんて贅沢ですよね。