【府中市】本願寺(2) | ぼっちあるき

ぼっちあるき

歩きながら考えてみた

本願寺に来ています。

 

 

門前に車返(くるまがえし)という地名の由来を示す石碑が建っています。外灯の色が幽玄な雰囲気を醸し出していますね。

 

元々は白糸村だった当地ですが、頼朝の奥州征伐の折、藤原秀衡の持仏(薬師如来)を畠山重忠に命じて移送中にここで野営をした際、夢のお告げがあったとのこと。この頃のエピソードとしてはあるあるな話ですが、当地に庵を結んで仏像を安置し、移送に使った車は元へ返せとのお告げでした。

 

車返って、人力車だと崖を登るには困難だから引き返すといった意味かと思ってたけど、違うんですね。現住所は白糸台となっていますが、車返の名は団地等に残っています。

 

 

「武藏府中郷土かるた」の碑です。市内の各地に建てられています。七福神巡りはどこにでもあるけど、郷土かるた巡りはオリジナリティがあっていいですね。なんといっても「ちはやふる」の街ですもんね。QRコードからアクセスすると、かるたの詳細を知ることが出来るようになっています。

 

 

おぉ~!立派な庚申塔もある。

 

 

これも庚申塔っぽいけど、石だって何百年も経てばこうなっちゃいますよねぇ。現存する庚申塔も、千年は持たないだろうなぁ。俯瞰して見れば、過去を全て保存していたら現在が成り立たないとも言えます。時の流れって、過去を上書きしていくってことでもあるんでしょうね。

 

 

やっと境内に立ち入りました。手水鉢に蓋がされています。コロナ云々ってことではなさそうです。元々は神道の作法ではあるので、特段お寺には必要ないのかもしれません。花手水にするのも手間がかかりますしね。

 

 

薬師堂です。本願寺の本尊は阿弥陀如来ですが、車返のエピソードの元となったのはこちらですね。本願寺は現在の第四小学校(西武多摩川線の白糸台駅近く)にありましたが、天正二年(1574)に、この薬師堂を再建した大久保彦四郎の居住地である現在地に移転しています。

 

次回は隣接する八幡神社を訪ねます。それではまた!