【練馬区】道場寺 | ぼっちあるき

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歩きながら考えてみた

石神井公園の近くにある大きなお寺を訪ねます。

 

 

まずは道場寺へ。文中元年(1372)に、石神井城主の豊島景村の養子であり、北条高時の孫に当たる豊島輝時が、大覚禅師を招いて創建したと伝わる曹洞宗のお寺です。それ故か、山号は豊島山となっています。北条高時は、北条時政から続く惣領(家督相続者)の九代目で、北条氏最後の執権です。豊島氏の菩提寺と伝わりますが、北条氏の血統とされる豊島輝時が実在したか否かは、懐疑的な見方が多いようです。

 

豊島景村は、昨年夏に閉園してしまった「としまえん」の名前の由来になった人物です。「豊島区じゃなくて練馬区にあるのに、どうして『としまえん』なんだろう?」という素朴な疑問の答えでもあります。跡地はハリポタのテーマパークになるみたいですね(2023年開業予定)。豊島景村の名は、また遠くなってしまうのでしょう。

 

 

門前に聳え立つ高さ25mの黒松。8階建てのビル相当ですね。「ねりまの名木」に指定されています。

 

 

昭和四十八年(1973)竣工の三重塔。中に納められている薬師如来の台座には、スリランカから拝受された仏舎利が奉安されています。

 

 

お寺でよく見かける仏像の山と三重塔。インバウンド向けのパンフレットに使えそうな写真になりました。

 

 

仏像の山に埋もれていたお地蔵さん。マスクを着けられているせいで、「こんなおばちゃんいるよね」っていう姿になっちゃってます。

 

 

護美箱という当て字を久しぶりに見ました。灰皿も置かれています。ごみを持ち帰らせ、喫煙所を撤去する行政とは真逆の姿勢ですね。お寺の器の大きさを感じます。ごみの処分には人手も費用も掛かるので、行政が悪いという訳ではありません。責めるべきは、公園のごみ箱に家庭ごみを捨てに来る人間の心です。その可能性をも受け入れる姿勢が、尊いと感じるのです。

 

次回は隣接する三宝寺を訪ねます。それではまた!