今日は、呑川の水源になっている洗足池を探索します。
東急大岡山駅から歩いていくと、唐突に水路が現れます。これは、大岡山駅の北側にある清水窪弁財天からの湧水で、姿を現す前は地下の管を通っています。
水路の流れに沿って歩くと、大きな池が目の前に広がります。
洗足池に到着です。
弁天社も見えますね。
まずは千束八幡神社を目指して、反時計周りに歩いていきます。
立派な馬の銅像に遭遇。
八幡神社の境内には、巨大な絵馬もあります。名馬池月と書かれていますね。
池月は、源頼朝がこの地に宿営した時に現れた野生の馬で、池に映る月のように逞しい姿をしていたことから名付けられたとのこと。本来は生食と書いて「いけづき」と読む名で、「生き物を食らうほど猛々しい馬」という意味だそうです。
860年に宇佐神宮(大分県宇佐市/八幡宮の総本社)から勧請(かんじょう)された千束八幡神社。勧請とは、本社の神霊を分霊し、他の神社へ移すことを言います。
池から続く参道。
鳥居の正面には、名馬の名が付いた池月橋が架けられています。
池月橋を渡って、池の反対側まで来ました。目の前に東急池上線の洗足池駅があります。池を訪れるなら、こちらから来た方が便利ですね。
さらに回り込んだ所にある妙福寺。境内に日蓮の像が建っています。
池上本門寺へ向かっていた日蓮は、この地で休憩し、池の水で手足を洗いました。これが洗足池の名の由来となっています。
休憩時に日蓮が法衣を掛けたという「袈裟かけの松」。
妙福寺の先は公園になっています。園内には勝海舟夫妻の墓所もあります。
勝海舟は、江戸城無血開城を西郷隆盛に直談判する途上で、この地で休憩しました。向かう先は池上本門寺。動線が日蓮と同じですね。
勝はこの池に惹かれて終の棲家としましたが、洗足軒と呼ばれた家は焼失し、跡地は大森第六中学校になっています。
ベンチがあったのでちょっと休憩していると、K-POPスターみたいな男性3人組の日本語チャレンジを受けました。日本語チャレンジというのは私が勝手にネーミングしたものですが、要は外国人から日本語で話しかけられることです。
K1「コノヘン、ゴハン、タベレマスカ?」
私「この辺?そうだなぁ…駅の方へ行けばラーメン屋とかあるよ」
K1「ア、アリガトーゴザイマス」
(ちょっと間が空いて)
K2「ココ、ベントウ、タベテイイデスカ?」
私「あぁ、大丈夫だと思うよ」
K1「ダイジョブ?」
私「うん。飲食禁止とか書いてないから」
三人は嬉しそうに、コンビニの袋から食べ物を取り出し始めたのでした。
都内を歩いているとたまにある日本語チャレンジですが、外国人を見ると「英語で話さなきゃ」って気負うのは思い込みです。僕らが外国でそうするように、彼らも自分が習得した外国語を試したいのです。だから僕は、日本語チャレンジには日本語で応じるようにしています。
そういえばいつだったか浅草で、「センガクジ」(泉岳寺)が通じた時、飛び上がって喜んだ夫婦(たぶんカナダ人)もいましたよ。
さて、池を一周して、最初に見た弁財天までやって来ました。島になっているので橋を渡ります。
女神に相応しい鮮やかな朱色ですね。
にゃんこ登場!なんとなく神々しい弁天島在住のねこ。
ねこっていいですよね。ネコ科には猛獣もいますが、ねこは恐れられる存在ではないし、自由奔放だし。そして何より、生き抜く術(すべ)を見出す賢さがある。是非見習いたいものです。
シオカラトンボ!それではまた!