全国4会場で同時期開催の文化財よ、永遠に泉屋博古館分館にやっと行ってきました。

普段から興味があってオリエント博物館やさまざまなな美術館、博物館などで文化財保存、保護に関する講演を聞くたびに、登壇者の口から飛び出す住友財団修復助成金を使って修復、復元しましたという言葉。

橿原考古学研究所にいらっしゃる西藤先生のパルミュラの遺跡、東京藝術大学の木島先生のアフガニスタン流出壁画修復や藤田嗣治のパリ日本館の壁画、さらには、最近話を聞いたばかりの共立女子大の木戸先生 「パナギア・ファネロメニ修道院聖堂壁画の修復 -日本とギリシャの共同研究の成果ー」
も、上智大学のアンコールワット、パガン遺跡にも、みんな入ってる。住友財団助成金。


何のために修理をするのか?
→文化財は私たちの心のよりどころ。それを次世代に伝えていくため。

分館では、日光山輪王寺の掛け軸や増上寺の五百羅漢図、法華経一品、葡萄蒔絵螺鈿聖餅箱、池大雅 比叡山真景図、伝 フォンタネージのデッサン 牛追い、木島櫻谷のかりくらなどなど。気の遠くなる様な作業によって鑑賞という恩恵に預かれることを、修復のポイントのパネルで説明なされています。

以前、目にしたことのあるものがチラホラあったのですが、改めて見ると気の遠くなるような細かな作業に時間をかけていて、鑑賞したものの作品がもつ価値と修復保存の意義もきちんと伝えていくことが大切なことと感じました。

ロビーで熊本の地震で倒壊した千手観音さまが修復を終えて再び立ち上がるまでの短くドキュメンタリーが流れていていました。

観音さまが、その土地に住むひとに、いかに慕われているか、身近に存在するものか伝わって来てじーんとしました。

泉屋博古館の開催は下記の通り。


トーハクも明後日、10月1日からスタート12月1日まで。
トーハクの展覧会も楽しみです。