右脳コーチのうちやまです。

今回は、われわれの生き物としての習性から「締め切り直前にならないとやる気が出ない」的な行動の謎を絵解きしていく内容になります。
過去記事「サボタージュの話をしよう〜やりたいことがあっても行動できない、たったひとつの理由〜」の続編といった位置づけです。


さて、われわれのご先祖様が大自然の中で暮らしていたころ、まわりは生命の危機につながる脅威でいっぱいでした。
ちょっと原始時代の気分になって、これからお話しする情景を想像してみてください。


… … …


あなたは、食べ物を求めて森に木の実を拾いにやってきました。木の根元を探したり、そこらで拾った棒切れで下草をかき分けたりしていると、とつぜん背後で物音がしました。

振り向いてみると、ああ、なんということでしょう!!でかい熊がこちらにまっすぐ向かってきました!!

相手の強靭な体躯を覆う剛毛は呼吸とともに逆立ち、獰猛に光る双眸を見開いて牙を剥き出しにしています。
どこからどう見ても、白い貝殻の小さなイヤリングを拾って届けてくれた上に歌までうたってくれる平和的で友好的な個体や、はちみつをなめ回すこと以外に一切の能動性を示さない怠惰さにあふれる個体には思われません。

あなたの手元にあるのは、木の実がいくつかと、さっきそこらで拾った棒切れだけです。
さてどうする……背を向けて一目散に駆け出すか、棒切れで果敢に殴りかかるか、それとも木の実を投げて気を引いてみるか。
相手から目をそらさずにじりじりと下がるのもいいかもしれません。ただし、一歩下がったところでまた決断を迫られることになるでしょう。
(※なお、冒頭の写真の通り、木に登るのはおすすめできません。)

生き延びるには、熊の攻撃があなたに届く前に適切な決断と行動をしなければなりません。奴の爪牙がクリーンヒットしたら一巻の終わりです。

そして、逃げ出すにしろ戦うにしろ、そのための行動は迅速かつ全力でする必要があります。殺る気マンマンの肉食獣を目の前にして、悠長にウォーミングアップやストレッチをしたり、足場を確かめてたたく場所に印をつけたりしているいとまはありませんからね……。


そんな生か死か、闘争か逃亡かを迫られる極限の状況下でパワーを出すための仕組みが、われわれのご先祖様、そしてわれわれの脳みそには備わっています。

それが、俗に「脳汁」「脳内麻薬」などと呼ばれるいくつかの神経伝達物質になります。上記のような状況で大きな効き目が出るものには、アドレナリンやエンドルフィンなどがあります。これらのおかげで、判断が早くなったり身体能力をふだん以上に発揮することができます。いわゆる「火事場の馬鹿力」といわれるアレですね。

ここでは神経伝達物質の詳細は取り扱いませんが、われわれの頭や身体は、戦いや災害のような「強い緊張や興奮を伴う場面で一時的に能力が向上する」ということをぜひ覚えておいて下さい。
そして、課題や作業の締め切りも緊張を伴う要素ですので、脳内麻薬がドバドバ出ているものと思われます。われわれのご先祖様が荒れ狂う獣や自然災害に直面していたときに感じていたのと同じように。

今では、太古の昔に比べれば災難の瀬戸際に立つことも少なくなりました。それでも、われわれの緊張や興奮に対応するための仕組みは残されていますので、環境をうまくコントロールできればふだん以上の力を発揮することができます。
ただし、やりすぎるとよくありませんので、そのあたりの加減もまたお話しできればと思います。
 

 


 

 

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