まだ、新しい会社に入社してから3日目。
まだ、不動産業界のことや、また、物件に関する知識が
全くといっていいほど分からない。
正直告白すると、1LDKの正確な意味を理解したのは、
入社してからだ。
水曜日は休みだった。
今日は3日目、13時からの出勤となった。
現場に出社してやる仕事は、用意されていた広告を蒔くことだった。
準備してきたリュックサックに広告を2,000枚ほど詰め込み、
途中まで、先輩が広告を蒔く場所まで案内をしてくれた。
そして、渡された地図を頼りに、マンションをターゲットに
広告を蒔いた。
そして、終了時間が近づき、そろそろ、集合現場へ向かおうと、
持っていた地図を見て場所を確認した。
「ここはどこ?」
頭の中でこの言葉がさえぎった。
そのときいた場所が、45棟ほどある集合住宅の場所にいたので、
周りを見ても、似たような景色ばかりだった。
辺りは18時30分頃になっていて、暗くなっていた。
とにかく、最初来た現場に戻ることに必死になっていたので、
何とか地図で分かるとこまで道に出ようと思った。
そして、何とか道路があるとこに出て、周りを見渡し、
近くの駅に向かった。
そこで、地図を見て、現在地を確認してから、最終目的地
を確認した。
その後、どのような経路を通って戻るかを検討して、戻ることにした。
途中、自分が検討した道を正しく通っているか確認するために、
何度も地図を見た。
ついに、終了時間に間に合わなかったので、先輩が電話して
案内をしてくれたり、自分の仕事があるのにも関わらず、
迎えに来てくれた。
実を言うと、最初に先輩に案内された道を覚えていなかった。
誰かに案内されると、その人に頼りっきりで全く道を
覚えないのだ。
しかし、これが、自分が覚えなくてはならない状態だと、
はじめて来た道でも何とか覚えていられるのだ。
これは、人の人生でも当てはまるのではないかと思った。
自分がやりたいことを達成させるためにも、
まず、現在地を確認する。
次に、自分が望んでいる状態を明確にする。
そして、望んでいる状態を現実にするために、
どのような、キャリア、手段を使っていくか
考える。
実体験を通して学んだ日だった。