仙台市民であれば、
太白山と聞いて知らない人はいないであろう。
青葉山と並び仙台市のシンボル的存在の山は、
遠くから見ても「ひょこっ」と頭一飛びだしていて、
かつては名取市閖上漁港周辺の船が、
日中は灯台のように目印にして漁を行っていたという。
山全体が公園化しており、
宮城県の自然環境保全地域でもある。
標高302mの山は、
登山というよりトレッキングの要素が強く、
整備された「森」をぐるっと回り、
「生出森八幡神社」の鳥居をくぐり、
中宮、大石から一気に山頂へと向かう。
途中、鎖場があるが、
ここはゆっくり上がれば小学生でもクリア出来る場所、
神社の鳥居から早ければ40分程で山頂に到着、
山頂には小さな祠があり、ここからは仙台市内が一望できる。
「里山」と言う言葉があるが、
まさに太白山は市民に愛される「里山」である。
標高の高い山だけを目指すのではなく、
日々「脚下照顧」、地元の里山を眺め登り、
しっかりと足元を固めて行く、
私たちの仕事とて同じ事、
結果として大きな仕事を行う事はあるが、
宮城・仙台の長きにわたり私たちを見守り、
支えて下さっている多くの関係者を忘れてはならない。
「太白山」は小生にとっては山登りの原点であり、
人生、この仕事の灯台であるかも知れない。