『自由行』&『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト』@東京フィルメックス | 今天有空嗎?

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ちょっと日が経ってしまいましたが、東京フィルメックス3本目&4本目を11月22日に続けて鑑賞。
体調が悪く、どちらも途中でふっと意識が遠のいてしまった。情けない・・・。

3本目は『自由行(原題:自由行)』(2018年台湾、香港、シンガポール、マレーシア)。


本作の中国人映画監督・應亮監督自身の体験をもとに製作された作品。
中国に住む母親を団体旅行で台湾の高雄に来させ、香港亡命中の監督一家(監督、夫、子供)は高雄での映画祭のために香港から台湾入りをし、台湾で家族が再会を果たし・・・、というストーリー。

劇中、監督がリポーターに、あなたは中国人ですか?香港人ですか?と問われ、「異邦人です」と答えたシーンと、親子の縁は切ればいい、と構える母親の強さと覚悟(と諦観)にぐっときました。

自由な表現活動ができないだけでなく、その余波が家族にまで及ぶという恐ろしい現実。
上映後のQ&Aは得るものが多かったです。映画ナタリーのレポート記事はこちら⇒
イン・リャンが変革目指して撮った新作引っさげ登壇、自主亡命した映画監督を描く

 

 

4本目は、日比谷の会場で。
『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト(原題:地球最後的夜晚)』(2018年中国)

李鴻其とシルヴィア・チャンが出てる、音楽が林強&Point Cってので、観に行きました。会場はレイトにもかかわらず、超満員。
ラスト1時間はワンカット&3Dとのことで、一体どうやってメガネ着用の指示が出るんだろう?と思っていたら、冒頭でスクリーンに、なかなか気の利いたインストラクションが出て、思わず笑ってしまった。でも、前半はわかりにくかった。。朦朧としていたこともあるんだろうけど、ストーリーがよくわからん。人間関係もよくわからん。それでも途中から、急激に作品全体がガラリと変わり、ワンカットで撮られた映像は美しく、幻想的で、(ストーリーがどうでもよくなるくらい)本当に面白かった!

畢贛監督の『凱里ブルース』もぜひ見てみたいと思わせてくれた、何とも言えない色気と余韻の残る作品。どうやら日本公開が決まったようなので、もう一回(今度は体調を整えて)観に行きたい。

 

・・・というわけで、今年のフィルメックスは4作品を楽しみました。