フィルメックス @tokyofilmex で中国映画『氷の下(冰之下)』。中露国境の街が舞台のフィル厶ノワール、でも蔡尚君監督は『スパイシー・ラブスープ』等の脚本の方というギャップに惹かれ。説明的なものは極少。一回で理解は難しいと思った。漂う人間臭さにやられた。主役の黄渤がひたすら素晴らしい! pic.twitter.com/L9DEhfdKSt
— lie-zi (@with_lie_zi) 2017年11月21日
まずは予告編。
・・・そう、本作品は今年の金馬奨に最優秀主演男優賞、最優秀音響効果賞の二部門でノミネートしているのであります。で、今週末の授賞式が楽しみ!なくらい、主演の黄渤が素晴しかった。黄渤好き(いつから?(笑))堪らない作品だと思います。
上に張り付けたつぶやきを補足すると、作品の舞台はハバロフスク。一本の河川を境に中国とロシアが接している地点なので、中国語とロシア語が乱れるものすごい独特な雰囲気が、スクリーンを通して伝わってきます。ここって、上映後のQ&Aによると、お金儲けしたい中国人やロシア人がわんさか集まる場所なのだそうで、そういう意味でも、やはり独特な雰囲気な場所なのかも。ちなみに「寒さ」や「閉塞感」度合でいうと、同じく中国東北部が舞台の2014年中国香港映画『薄氷の殺人』(感想はこちら)の方が、上な感じ。
監督の蔡尚君は、これが長編に作品目。最初の作品は『人山人海』という作品だそうで私は未見なのですが、予告(こちら)を見ると、何となく『氷の下』より自分好みなんじゃないかって気がする。ちょっと見てみたい。
ちなみに私にとっては蔡尚君といえば、1998年の中国映画『スパイシー・ラブ・スープ(原題:爱情麻辣烫)』の脚本の方。でもそれとこの作品はやっぱりぜんぜん結びつかない。(ちなみにさっき見てみた人山~の予告も結びつかない。)
面白かったか、と問われると、うーん。ひたすら黄渤を堪能した、というのと、ラスト5分の切り替えがものすごく印象的で、ああ、こういう作品は映画祭ならでは(映画祭でないとみる機会がない)だなぁ、というところでしょうか。