二回目となったKLMのワールドビジネスクラス。
これまでのシートが他社に比べ古いタイプであったが、
昨年リニューアルが発表され、
今年の1月から徐々に施行されるようになった。
東京線ではすべての機体で導入が終了しているそうだ。
何よりも変わったのが、シート。
また荷物置きも横につき、相席タイプの席には
フィルターもついている。
今回のアップグレードであてがわれたのは、1階席のビジネスの4E。
一番後ろの中央の一人席である。
搭乗した際はCAの人がすぐに場所を示してくれたが、
座席表示が天井にあるので、最初はどの席かわからなかった。
その表示はAisleでもWindowでもなくなんとCenter。
センターにあることから、座席前に物を置くスペースがあり、
離陸前には雑誌置き場として使われていた。
知り合いのCAの方曰く、一人席であるため「最も良い席」である。
正確には、両側の席にも「一人席」となっている箇所が2か所あった。
相席の場合は窓側の人はが通路に出る際には、
やはり通路側の人に声をかけないといけないため、
一人席、または非常口前の席(2階席のみ)がよい。
視覚的には、天井が広々と前に伸びているため、
視界が非常に広い。
数字上は優越感があるものの、前が壁となっている
「1」よりも、ずっと居心地がよいだろう。
新ワールドビジネスクラスのインテリアを手掛けたのは、
オランダ人デザイナーのHella Jongerius 。
他のクラスとの仕切りのカーテンも、クッションと同じようなデザイン。
ブランケットは紺地だが、周囲に水玉模様の別の布地が施されている。
シンプルでありつつも、ポップで遊び心がある。
シートは濃い茶色。シートの色としてはありそうでない色。
キャビンで一番後ろであったため、フライト中は確認できなかったが、
背もたれには、白、オレンジ、赤、青など、各席色々な色のステッチが引かれている。
自分の背もたれは白のライン。
自分の座席の左側のカーペットがはがれそうになっていたため、
ガムテープで固定しようとしていたが、
「そちら側にはあまり出ないから大丈夫」と言って、
固定しないことにした。
よく見ると、カーペットにもしっかりデザインが施されている。
これまではどの席も個人モニターは横の肘掛の中から取り出す方式であったが、
新仕様ではどの席でも目の前にモニターが設置されている。
その大きさも、デスクトップのパソコンと同じくらいの大きいモニターである。
モニターの下には、物置スペースが充実。
テーブルも以前より大きく、頑丈になった印象。
知り合いのCAの方とギャレーでお話をしたかったので、
長時間フルフラットで睡眠をとったのは1時間30分ほどであったが、
それでも体の休まり具合に大きな違いがある。
フルフラットの体勢を空の上で取れることは、
何て贅沢なことなんだろう。
機内販売では、ビジネスクラス用の薄いカタログが配られる。
ビジネスでしか買えないというわけではなさそうだが、
どれも200ユーロ以上の高価な品物が並ぶ。
昨年11月に乗ったビジネスクラスでは、日本人CA1人、
オランダ人CA1人のうち、日本人CAによるサービスを受けたが、
今回の一階席のサービス担当は2人ともオランダ人。
アムステルダム発のビジネスクラスは初めて、
またビジネスキャビンの担当CA二名ともオランダ人であったため、
どのようなサービスを展開するのか興味深かった。
担当のCAの方はどちらも40代以上で、ベテランの風格。
そのうちの一人は、11月の東京発アムステルダム行で見かけたかもしれない。
どちらの人も非常に愛想がよかった。
ビジネスお決まりの、お客様の「名字呼び」も健在。
しかし、前の座席の乗客へのサービスを見ていると、
名字で呼びかける前に、座席表で一度
名字を確認し、口でつぶやいている姿を確認。
また自分が呼ばれる際にも、自信がないのか、面倒なのか、
はっきりと発音されていなかった気がする(笑)。
その点日本人CAであれば、お客の名字を
簡単に発音し、暗記することができるだろう。
新ワールドビジネスクラスの詳細は、
KLMのHPで動画を見ることができる。
http://wbc.klm.com/#ja_JP