顔面神経麻痺と眼瞼手術と崇高な意思 | まぶたを治す道 〜眼瞼下垂はあとかたも無くすぐ治る〜

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瞼の手術治療に関するブログ
現状治らない疾患の治療法発見に興味があります。その為には古い慣習や常識にはとらわれません。未来の医療の構想のようなものが混じっております。読者に何かをもたらすことができればと思います。

こんばんは。

 

というニュースをネットで見かけました。

 

自分とは関係無いことと思っていましたが、

 

あ、ブログに使えるのでは??

と考えました。今回はふんだんに使っていきます。(ゲド戦記はまったく内容を知らずに使ってますあせる)

 

話は変わりますが、以前、ある患者さんとの巡り会いがありました。

 

20代後半の女性(仮に児嶋さんとします)で、片側の顔面神経麻痺後遺症をもった患者さんが眼瞼の開きづらさを治療してほしいという事で来院されました。

 

顔面神経麻痺では目を閉じる筋肉である眼輪筋の麻痺によって目を閉じる機能が低下し、閉じづらくなります。

 

児嶋さんの顔面麻痺の発症は5年以上前の事。発症から1年程度の段階で、あまりの眼の閉じなさに、児嶋さんは大病院の形成外科である手術を受けられていました。

 

その手術は側頭筋移動術といい、顎を閉じる筋であるこめかみの筋肉を上まぶたと下まぶたの皮膚の下を通して目頭のほうへ持ってきてつなぎ、噛み締める動作で目が閉じられるという機能を付与するものでした。

 

一般的によくあるまつ毛のそばを切開しての眼瞼下垂手術ではその上瞼を横切る形で通してある腱を傷つけ、側頭筋移動術の効果を損なってしまうおそれがあります。(その病院での執刀医はすでに退職されているそうです)

 

その点に関しては基本的にほとんどの眼瞼下垂を経結膜切開でまぶたの裏側から治してきた私にとっては、ちょうど良い組み合わせのようにも感じられました。

 

卵の段階から育てた私の経結膜切開の眼瞼下垂手術がまた活躍してくれるでしょう。

よろしく頼むよ!

 

単にまぶたの下がって開きづらいだけの患者さんなら余裕で治せるようになっていた私も、児嶋さんについては目を閉じる力が弱いという状況にあって、どこまで上げていいのか?

 

手術が成功しても今度は目が閉じづらいという問題が強く出て互いに苦しむのでは?

 

大学病院等に紹介してお任せしたほうがいいのか?と悩み、及び腰にもなりました。

 

しかし諸々のリスクに関しては率直にお話した上で、児嶋さんのここでオペを受けたいという希望はしっかりしていました。

 

それどころか、もし自分の事が顔面神経麻痺やその後の対処についての参考になるなら、自分の情報をインターネットに出してもかまわない、いやむしろ知ってもらいたいという崇高なお気持ちの持ち主である事もわかりました。笑い泣きなんと・・まぶしい。

 

そんな児嶋さんからのメッセージです「顔面神経麻痺は発症したら早く耳鼻科での治療を始めるべきです。

 

これを聞いたとき「それはさすがにもう常識になっているのでは?びっくり」と思いましたが、まだまだそうでも無い病院があるようです。滝汗

 

このようにおっしゃるのも、児嶋さんの場合、わずか数日以内で重度の顔面神経麻痺が出て、運悪くその時期はゴールデンウィーク中。

 

休日診療の救急外来を受診しましたが、もちろんそこの医師は専門外。

 

ベル麻痺(完治の割合の高い軽症型のほう)と診断されたが大学病院受診を勧められました。

 

ただ大学は基本紹介が必要なので近所の内科医院を経由したところ、大学紹介は断られ、そこで内服薬での治療がはじまり、そのままGWはただ過ぎていってしまいました。

 

ステロイド薬と抗ヘルペス薬を継続され、耳鼻科での治療が始まったのは数ヶ月後でした。

 

顔面神経麻痺のうち、より重症なタイプであるラムゼイ・ハント症候群を想定した治療のタイミングを、逸してしまった。

その事を後悔されているからです。

 

発症早期の想定とは違い、回復してこない重度の顔面神経麻痺。その状況に業を煮やし、本来は受診に紹介状が必要となる大学病院の耳鼻科へみずから初診され、そこの医師から

 

「え!これだけ時間たってまだ点滴してないんですか?ガーン

 

という内容の事を言われ、他県にあるご実家付近へ病院をかえて、ステロイドパルス治療のための入院が始まりました。

 

児嶋さんの発症早期の事は、私とお会いする5年以上昔の事なので今回はここまでとしますが、当時児嶋さんはは20代前半・・つらかったでしょうねショボーン

 

※今回の眼瞼手術はまぶたの下がりに対するものであり、顔面神経麻痺をなおす手術ではありません。

 

 

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