『テンペスト』池上 永一著:琉球王朝小説。面白い!荒唐無稽と深い感動の同居。 | lideli-rev

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時代は王朝時代の琉球。
天才的な女の子が、女性蔑視の王朝に役人として入り込み、琉球王朝に降り掛かる数々の難題を解決。個性的なキャラクターと荒唐無稽な物語は漫画的で、軽妙な語り口とあいまって、軽くスラスラ読める。少女漫画のようなヒーローがいたり、妖怪じみた悪役もいる。変な外人もいる。超常現象も数々ありつつ、政治小説になったり、冒険活劇になったり、サービス精神旺盛な物語。
しかし、ストーリーは重厚。清王朝と日本に挟まれながら、変わりゆく世界を知恵と勇気で解決していく。当時の沖縄の政治状況を難なく理解でき、かつ、悲劇の歴史の荒波を主人公とともに渡っていく感覚がある。
クライマックス、琉球王朝が亡くなる当りでは、歴史にもまれた主人公とともにその事実を受け入れ、意外な方向で、未来を迎えようとする。

琉球王朝ものでは、これまで一番売れた小説じゃないかなぁ。

すごい面白いっす。
映像化に期待ですが、実写ではお金がかかりすぎそうなので、アニメかなぁ。