1/13「古澤利人リサイタル2023〜古澤家vol.6」では、裏側のドラマがありました。



本番の前日に突然の神経痛を起こしてしまった僕。肩と首がつってしまい、息を吸うと激痛が走る状態でした。



毎度のことながら、このリサイタルは、必ずこの神経痛が襲いかかってきます。チケットの売り上げや、裏での事務作業など、様々な負荷が心身ともにかかっているのでしょう。



この神経痛の為、会場入りするまでの車の運転も痛みに悶絶しながら(痛かったから、車内ではほぼ無言でした…)。リハーサルは心配をかけないように平然もしていましたが、それでも痛みに顔を歪めながら歌っていました。


リハーサルの様子…実は痛みに耐えながら歌っていました。



この絶望的な痛みも、本番が始まると2曲目辺りで信じられないほどアッサリと消えていました。



この数分前…



開演時間の5分前になり、楽屋を後にしようとした時に母から言葉をかけられました。

「お客さんは、声の良さとか歌の上手さとかを聴きに来ているわけじゃないんだから、利人が楽しんで歌いなさい。お客さんはそこを観に来ているのだから…大丈夫。」



この言葉で、肩の力がスッと抜けたのは確かでした。



本番では、リハーサルまでとは違って、とにかくその場で感じる想いを、ただただお客様に届けることだけを心がけました。自分のエゴや技術は、ここでは要らない。…そんな気持ちの変化が、会場の雰囲気を作り上げているように感じました。



母へ

ありがとう。