年の初めの一大イベント「古澤利人リサイタル2023〜古澤家vol.6」終演しました。
今回は平日の夜、という厳しい条件下での開催で、案の定、いつもお越しくださっている方々が来られなかったり、思い通りの集客ができず心が折れそうになりましたが…そんな中でも、仕事に都合をつけてきてくださったり、ご家族の了承を得てお越しくださったり…本当に心より感謝申し上げます。
今まで集客は上手くいったけど、逆にプレッシャーに押し潰されたり、長年の声の不調が続いたり、昨年などは開催のモチベーションを保つことすら上手くいかなかったり、と毎回悔しい想いが続きました。
今回も2日前から突然の首・肩の痛み。まるで全身を針で刺されているかのような神経痛。会場入りからリハーサルまでムチウチのような状態で、激痛に耐えながら歌っていました。必要以上に何かを背負い込んでいる自分にも気づいていたし、「また来たか…」という苦闘ではありましたが、本番開始して一曲目を歌い終わった頃には痛みは嘘のように消えていました。
プログラム構成も今までで一番だったと思うし、自分の調子も何とか持ち直した状態。父も息子たちも絶好調でした。「古澤家」史上、最高の出来だったのではないかと…舞台を去る直前に思わず天国にいる齋藤さん(僕をスカウトして、この東京文化会館リサイタルシリーズを企画してくださった方。一昨年に残念ながら天国へ旅立ってしまいました)に「どうでしたか?」と問うてしまいました。齋藤さんに褒めてもらいたくて…。
2023年リサイタル曲目
【オペラアリア】→利人
・Deh, vieni alla finestra(ドン・ジョヴァンニ)
・Come Paride vezzoso(ベルコーレ)
【オリジナル】→利人
・夜の歌(新曲)
・わらい(金子みすず)
・大漁(金子みすず)
・白鷺(平井栄)
【日本歌曲】
・鐘が鳴ります→父
・九十九里浜→利人
・富士山→りく
・海メドレー→4人
(砂山×2、初恋、椰子の実、我は海の子、海)
(休憩)
【ドイツリート】→父
・Meine Rose(シューマン)
・Widmung(シューマン)
【武満徹】
・小さな空→りく&りお
・島へ→利人
・死んだ男の残したものは→利人
【映画・ミュージカル】
・Be My Love(ニューオリンズの乾杯)→父
・Isnt' she lovery(スティービーワンダー)→りく
・君住む街角(マイフェアレディ)→利人
・MoonRiver(ティファニーで朝食を)→利人&父
・When you wish upon a star(ピノキオ)→利人&父
【アンコール】
・おやすみなさい→4人
Stand FM「りひとの歌ラジオ」のメンバーシップ作曲プロジェクトで作った『夜の歌』がとても好評だったのが嬉しいです。
本音を言うと、この東京文化会館リサイタルシリーズ「古澤家」は今回で最後にするつもりでした。息子たちも忙しくなってきたし、各々のモチベーションを高めるのが難しくなってきた上に、今回の集客数では興行として成功したとは、とても言えません。主催の東京労音さんにも、ご期待に報いることが出来ず、情けない気持ちでいっぱいでした。
ですが、今回コロナ禍に入って初めて「終演後のお客様送り出し」が許可され、お客様たちが笑顔で帰られる様子や「また来年も来ます」と身に余るお言葉をいただくにつれ、もしまた機会をいただけるのなら、開催するのが義務なのではないか…と思えてきました。
実際に開催できるのかどうかは、息子たちのスケジュールや、父の体調(今は元気です)、そして僕のモチベーションなど、様々なハードルがあるのですが、もし可能なら…もう一度くらい…。
↑今回もお世話になった東京文化会館小ホールの楽屋
↓今年も壁のサインを残してきました。