昨夜は混声合唱団「樹」の指導。
先日、練習が終わった後の帰り際に気軽な気持ちでポロっと僕が口にしたことを、副団長さんがスッと受け取ってくれて、一気にプロジェクトを進めてくださいました。
翌日には企画案が上がってきて、幾つか修正を重ねながら、その数日後には会場予約まで突き進んでいました。
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今の時代、精度よりスピードが重要
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歌の業界にいても感じるのですが、スマホやチャットなどが普及すると、連絡手段は電話の時代からFAXへ、気がついたらメールになり、今やLINEやmessengerなどのチャットツールがメインになっていっています。
その中で、仕事の信頼性は確実に「レスポンス(返答)の速さ」になってきていると思います。
どんなに実力や人気があってもレスポンスが遅いと「この人はこちらよりも他を優先に考えているのかな」と嫌な勘ぐりをしてしまいます。
求めている回答はともかく「後ほど改めて返信します」など、素早い返答をしてくれる人はいろんなことに気が回り、かつ丁寧に仕事をしてくれる人、という印象は、たとえ思い込みだったとしても相手に影響を与えます。
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大事なのは精度より初速度の速さ
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今回の対応は特に速かった。
仕事の質はともかく確実にやり取りができるから、修正もどんどん進むし、それを繰り返している内に、きちんとした形にたどり着くまでもが速いのです。
一方で(この合唱団の話とは別で)、レスポンスが遅い人というのは、よく言えば『きちんと仕事をしようとする人』なのです。
「ある程度、相手が納得いくものをしっかりと作り上げてから提出していこう」とするから慎重だし、周りの反応なども確かめてから、ミスなく進めていこうとします。だから遅い!そして、しっかりと作り上げてきてしまうから修正が効かない。結果、膨大な時間と無駄な労力、コストを費やしてしまいます。
スケジュールを調整して集まって会議をして、プレゼンして、それを検証して選んで、そこに承認を得て、予算を組んで、プロジェクトリーダーを選んで…
いや、もうどんだけ時間かけるんだよ、と。
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見切り発車から得られるものは…
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とりあえずガンガン進めていって、修正重ねて、ダメだったら立ち止まって…ってやっている内にどんどん次のアイデアも出てきて、気がついたらもう違うプロジェクトになっちゃってるかもしれないけど、結果そっちの方が良くて
…って、こういうトライ&エラーを重ねていく方が楽しいし、経験値としては圧倒的に豊富な訳です。
また、そこで足を引っ張る人も出てくるんですが、そういう人の存在も必要。上記のトライ&エラーの中で、【エラーを見つけてくれる人】というのがいないと、突き進んで立ちどまれなくなったり、引き返せなくなったりします。それはもうただの暴走ですから…
足を引っ張るのが飽くまでプロジェクトの為であるのなら、そういう意見はどんどん取り込んでいくべきです。
いずれにせよ、プロジェクトを通してたくさん経験して、プロダクションそのものを強くしていく。そういう取り組みが他の場面でも必要なことだな、と学ばせてもらった一件でした。