レインボースタジオシアターカンパニー旗揚げ公演
オペラ「ラ・ボエーム」
全4公演が終演しました。
大学時代の親友:長谷川(上野)大祐が主催した新しいコンセプトによるオペラ公演。
彼の人脈の広さで実現したこの公演は、ミュージカル俳優、ストレートプレイ俳優、ダンサー、宝塚出身など、様々なジャンルの人たちが集まったカンパニーでした。
僕はオペラ界の人間として、このコンセプトに共感。訳詞を手掛け、音楽スタッフ等をご紹介させていただく等といった形でスタッフの一員としても参加した他、ショナール役としても4公演全てに出演しました。
正直、オペラで2日間4公演を務め上げるというのは初めてのことで、しんどかった…体力勝負でした。
・日本語訳詞、それもかなりの意訳によるオペラ
・多ジャンル集合によるカンパニー
・声を聞かせるよりも言葉と芝居を重視し、その為マイクを使用する、というタブー
ありとあらゆることが前代未聞であり、挑戦でした。
他ジャンルの世界で活躍されている方たちもオペラは初挑戦。音取りはともかく、オペラの概念を理解してもらうまでがまず大変でした。
逆に立ち稽古に入ると、通常のオペラではないようなリアリティを追求したストレートプレイ並みの演出には、オペラ側の人間が戸惑う場面もありました。
そういう互いの世界の壁を敢えて乗り越え、各々を尊敬し、もがくながら同じ方向に束ねられていく感覚は、実に心地良くもあり、興奮を呼ぶものでした。
終演後は、アンケートを読むと賛否両論。中にはかなりの酷評もありましたが、高い評価をしてくださる方もいました。
オペラとは?
オペラにいま何が求められていて、どう変容していく必要があるのか?
そもそも変容していく必要はあるのかないのか?
オペラは何を守るべきなのか?
等、新たな議論が沸き起これば、それが何よりこのコンセプトによる公演の目的でもあったかと思います。
お越しくださった皆様
本当にありがとうございます。
関係者の皆様
お世話になりました。
また皆さんとご一緒できたら嬉しいです。
古澤利人