2007年最後の忘年会 | Listening is Believing

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RUGBY Dinner No Side Club店主/リバイアスミュージック代表 竹内方和のプライヴェート日記

昨夜は2007年最後の忘年会。

自分のもとホームグラウンドの柏で学生時代からの友人達とお酒を酌み交わしてきました。



やはり古い友人と呑むのは楽しい!

一度挙げ始めるとキリがない過去のバカ話を掘り下げながら

昔話に大いに花を咲かせました。

友人達とは、お互い酸いも甘いも全て分かっているので、ほんと良い意味で肩の力が抜けてリラックス出来ます。久々に腹筋が痛くなるほど、腹のそこから大笑いしました。



そんな中、親友の仕事の話を聞きました。

彼は今、とある病院でレントゲン技師の仕事をやっていて、毎日多くの患者のレントゲン写真を撮っています。

彼はその病院の全ての患者のレントゲンを撮っています。

ちょっとした検査を受けにきた人や骨折した人だけなら良いのですが、

顔がほとんどぐしゃぐしゃで分からない人でも、飛び降り自殺で体中が曲がっちゃいけない方向に曲がっている人でも、不慮の事故で骨が飛び出してしまっている人でも、そして今まさに亡くなりそうな人でも、今さっき亡くなってしまった人でも...

どんな人でも患者としてそこに運ばれてくれば、撮らなければいけないと言ってました。



中でも、交通事故は見るも無惨で本当に悲惨だと言ってました。

自殺する人は特に若い女の人が多いようです。



その親友に「よくその仕事を出来るね。仕事、辛くないの?」と聞いたら、

「死体を見たりするのは確かに辛いけど、誰かがやらなければいけないし、それが自分の仕事だから、しょうがない。仕事ってそういうものだよね」と。



仕事とはそういうものです。

心に突き刺さりました。



学生時代は一緒にバカばっかりやってた親友が今は人の生死の境界線をまたいで仕事している。

深く考えさせられました。





そんな親友から帰り際、一冊の本を勧められました。

「セックスボランティア」というタイトルのこの本は、昔まではタブーだった障害者の性の問題について綴られています。

体に障害はあっても、性欲はある。でも例えば手足が不自由だったりして、その性欲を処理出来ない時に、その処理を手伝ってくれる人/会社があるというのです。

異性に対するあきらめと膨らんでいく欲望、脳性麻痺の方の性に対する強い願望、障害者専門のデリヘル嬢、酸素ボンベを外してでもそれに固執する命がけの患者、お金を払って出張ホストを呼び続ける女性障害者など。

異性同士ならまだしも、男性が男性のマスターヴェーションを手伝ったり、女性同士がお互いに処理し合ったりするのも、特に珍しいことではないと書いてありました。

ここ最近は障害者専門風俗店も、少しずつ増えてきているそうです。



耳に障害のある女性が手足の不自由な男性の性の処理を手伝う。その女性に仕事について聞いたところ「私も障害者だから、障害者の気持ちがよく分かるし、耳の聞こえない私が出来る数少ない仕事の一つ。これでお金をもらっている以上、どんな人が来てもやらなければいけない。それが仕事というものですよね」と。

仕事とはそういうものなんですね。



それまで考えたことも想像したこともなかった切実で生々しいその現実は、まさに圧巻でした。

読んでいる最中は、空いた口が塞がりませんでした。





2007年もいよいよ大詰めに迫った年の瀬に一番笑い、考えさせられたひとときでした。