ゴールデンコンビ | Listening is Believing

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RUGBY Dinner No Side Club店主/リバイアスミュージック代表 竹内方和のプライヴェート日記


先程、5/30(水)にリリースするFAT JON "HUNDRED EIGHT STARS"のCD製品がオフィスに届きました。今、ちょうどチェックも兼ねて、それを聴きながらこのブログを書いています。

ここ最近、FAT JONはfat jon&styrofoamREBEL CLIQUEなど課外活動を多々やってましたが、いやあ~、やっぱりFAT JONのジャジーなインストヒップホップはいつ聴いても本当に良いですね。今回はFAT JONの初期の音源を中心に、ヴァイナル市場ではいまだに高値で取引されている楽曲や初のCD化となる楽曲を厳選して集めた「裏ベスト盤」的な作品集なんですが、儚くも温かなメロディー、めくるめく豊かな展開、クリアで太い音質、そして楽曲全体に漂う独特のFAT JON節は、そこら中に蔓延しているジャジーヒップホップとは決定的に一線を画します。懐かしの"SUPERRAPPIN'"シリーズや"HUMANOID EROTICA"、"SEXUAL FOR ELIZABETH"、Mr.DIBBSをプロデュースした陰の名曲"OUTREACH 5"など、多数のクラシック・ヴァイナルから、珠玉のジャジー・インストゥルメンタルをたっぷりと収録。以前の"LIGHTWEIGHT HEAVY"を彷彿とさせるような、まさに永遠に色褪せることのないマスターピースがまた一枚、ここに誕生した感があります。仕事中やドライブ中、ランニング中に通勤時など、様々なシチュエーションにおけるBGM的音楽としてとても重宝する一枚になるのではないかと思います。

今回の作品のジャケット他、アートワークを手掛けたのが前からここでも何度か紹介しているshama'。ここ数年で音楽のデータ化が急速に進み、CDやヴァイナルなど音楽を記録するメディアの存在が問われていますが、この作品はアートワークと音がリンクした、まさに一枚のCDで初めて作品となり得る一枚。

先週までREBEL CLIQUEで来日していたFAT JONはことあるごとにshama'のことを「世界一クレイジーなクリエイター、そしてデザイナーだ」と言ってました。そしてshama'は自分に「それまで自分の絵に音楽を付けることは考えられなかったけど、FAT JONに会ってそれは全て一変した。彼の音はもちろん、その素晴らしい人間性をもとに、いかに自分の絵と音が有機的融合を果たせるか、ということだけを考えるようになった」と言ってました。究極の相思相愛を創り出した、クリエイター同志にしか感じ得ない"第六感的な何か"を使ってのコミュニケーション。まさしく"Creators Delight"。そんなクリエイティヴな出会いの架け橋になることが出来て、本当に光栄だし、心から幸せを感じます。思えば"LIGHTWEIGHT HEAVY"も"AFTERTHOUGHT""Listening is Believing"もこのゴールデンコンビによるものでした。